参院選「事前運動」問題

屋久島町議会議長、参院選の選挙違反疑惑に「事前運動には該当しない」と回答/屋久島ポスト

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石田尾議長、「来たる7月の参議院選挙」に向けて「自民党、園田修光氏」の必勝祈願

町民ら250人が参加した「森山裕国政報告会」で


「参議院選挙、ご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします」

「来たる7月の参議院選挙、自民党、園田修光氏の必勝を期して、がんばろう! がんばろう! がんばろう!」

 屋久島町議会の石田尾茂樹議長と岩山鶴美町議が5月17日に開かれた「森山裕国政報告会」で、7月の参院選に出馬予定の候補者名を挙げて、約250人の町民らと一緒に必勝祈願の「がんばろう!」三唱をした問題――。

 石田尾議長と岩山町議は5月30日、この問題に関する屋久島ポストの質問状に対して、公職選挙法が禁じている選挙の「事前運動には該当しない」との見解を文書で明らかにした。屋久島ポストは5月17日にメールで質問状を送り、国政報告会での2人の言動は、「来たる7月の参議院選挙」「自民党、園田修光氏」「ご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします」と明言していることから、同法に違反する疑いがあると指摘していた。

■総務省:現行の選挙運動の規制https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo10_1.html

屋久島町議会の石田尾茂樹議長と岩山鶴美町議が5月30日付で屋久島ポスト送った回答書

 屋久島ポストが5月17日付で送付した質問状の内容は次のとおり。

参院選の事前運動に関する質問状

 時下、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。お二人におかれましては、平素より屋久島ポストの取材にご協力いただき、誠にありがとうございます。

 さて、本年5月17日に安房公民館で開かれた「森山裕国政報告会」の最後で、岩山町議は屋久島町民ら約250人に対して、次の発言をされました。

・岩山町議:「参議院選挙、ご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします」

 そして、この発言に続くかたちで、石田尾議長は次の発言をしたうえで、今夏の参院選に出馬予定の園田修光氏の必勝を期して、町民らと「がんばろう三唱」をしました。

・石田尾議長:「がんばろうを三唱して、必勝を期したいと思います。(中略)えー、それでは、来たる7月の参議院選挙、自民党、園田修光氏の必勝を期して、がんばろう! がんばろう! がんばろう! ありがとうございました」

 これらお二人の発言について、私どもとしては、公職選挙法が禁じている選挙の「事前運動」に該当すると考えております。判例によれば、選挙運動とは「特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得又は得させるために直接又は間接的に必要かつ有利な行為」とされています。そして、その選挙運動ができるのは、選挙の公示日および告示日から投票前日までとなっています。

 さらに、石田尾議長の発言については、「7月の参議院選挙」「自民党」「園田修光氏」「必勝を期して」という言葉が含まれているほか、町民らと一緒に「がんばろう! がんばろう! がんばろう!」と三唱をしていることから、町民らに対して、7月の参院選で園田修光氏を応援するように呼び掛けたものであることは明らかです。

 この国政報告会で、石田尾議長は来賓として、屋久島町議会議長の肩書で出席したほか、岩山町議は報告会全体の司会進行役を務めました。つまり、屋久島町民1万1000人の代表および公人として発言したことになり、町民に対して、その説明責任があることも明らかです。

 つきましては、上記の発言について、石田尾議長と岩山町議の見解を伺いたいと考えております。返信は本メールに返信していただく形でお願いいたします。なお、大変恐縮ではございますが、質問に対する回答文は5月30日(金)までにお送りいただければ幸いです。

 最後になりますが、お二人の発言については、以下URLで録音した音声を聴くことができますので、ご参考までにお知らせいたします。

 ご多忙のところ恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます。

以上

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