屋久島空港の仮設バス停留所、屋根なく乗客は野ざらし状態に/屋久島ポスト

yakushima-post

9月末~12月上旬、雨や日差しをしのげず住民から苦情 → 鹿児島県「工事は短期間なので我慢を」

観光シーズンは11月末まで、町議「1カ月以上も不便をかけられない」

屋久島空港の施設補修工事で仮設された路線バスの停留所。屋根のない野ざらし状態となっている=2025年10月13日、屋久島ポスト撮影
 

 屋久島空港の施設補修工事の影響で、路線バスの停留所が屋根のない野ざらし状態となり、乗客が雨や日差しを避けられない状況が続いている。住民からの苦情を受けて、屋久島町は空港を管理する鹿児島県に改善を要望。だが、県は「安全上の問題で仮設屋根の設置はできない」としており、工事が終わる12月上旬まで観光客や住民は不便を強いられる。

2カ月間の工事で屋根のない仮設停留所に
 県屋久島事務所によると、工事は昨年の台風で一部が破損した歩道の屋根を補修するもので、9月末~12月上旬を予定。これに伴い、歩道に設置された路線バスの停留所が使えなくなるため、歩道前の車道に停留所を仮設した。

屋久島空港前の歩道に設置された屋根の補修工事で組まれた足場。工事の影響で、路線バスの停留所は歩道前の車道に移された=2025年10月13日、屋久島ポスト撮影

「せめて仮設の屋根を設置できないか」
 ところが、仮設の停留所に屋根がないため、観光業者や住民から苦情が上がった。

「熱い日差しに照らされてバスを待つのは辛い」

「雨の多い屋久島で、大きな荷物を抱えた観光客を雨ざらしの状態で待たせるわけにはいかない」

「せめて仮設の屋根を設置できないのか」

県、仮設屋根は「安全上の問題で設置できない」
 これらの声を踏まえて、屋久島町議会の渡辺千護町議が10月初めに町観光まちづくり課に対応策の検討を要望。同課は県屋久島事務所に対し、「仮設屋根の設置を検討してほしい」などと伝えた。

 町から要望を受けた県屋久島事務所は、屋久島ポストの取材に「仮設の屋根は強風で飛ばされる可能性があるため、安全上の問題で設置できない」と説明。工事は9月末~12月上旬の「短期間」なので、「利用者には不便をかけるが、ご理解をいただきたい」という。

仮設停留所「ターミナルの出入口近くに移せないか」
 県の説明に対し屋久島ポストは、「空港ターミナルの出入口近くにある一般車両の乗降車スペースに仮設停留所を移せば、乗客はターミナル内でバスを待ったり、雨に濡れずに荷物を運んだりすることができる」と提案。県屋久島事務所は「工事は短期間なので我慢してほしい」としながらも、可能かどうか検討するとした。

 改善を要望している渡辺町議は、「屋久島の観光シーズンは11月末まで続くので、これから1カ月以上も観光客に不便をかけられない」として、県に早急な対応を求めている。

屋久島空港の施設補修工事について表示された看板=2025年10月13日、屋久島ポスト撮影

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

記事URLをコピーしました