【取材後記】自作自演の虚偽発言でも平気な石田尾議長/編集委員会
虚偽領収書の記事めぐり 自ら刑事告発して「記者が証言を強要した」→実際にはその事実なし
2020年9月の屋久島町議会に提案された出張旅費不正精算の調査をする百条委員会設置案の反対討論で、石田尾茂樹議長が虚偽の発言をしていたことが明らかになりました。虚偽領収書で不正精算をした岩川浩一前副町長と、その領収書を発行した旅行会社の元社員を庇うために、この問題を報じた新聞記者らが元社員に「意図的に(虚偽領収書を)発行した」という証言を強要したと発言したのですが、実際には、その事実はありませんでした。
それでは、なぜ石田尾議長はそんな嘘を議会で言ったのでしょう。
町トップ4人が刑事告発される危機
旅費不正を調査する百条委の設置案は、この議会で3回目の提案でした。荒木耕治町長にはじまり、岩川前副町長、岩川俊広元議長、岩川修司元副議長と、役場と議会のトップによる不正が次々と明らかになるなかで、この問題を放置できないと、一部の町議が不正調査の必要性を訴え続けていました。そして、町のトップ4人と元社員が刑事告発され、それまで隠蔽してきた旅費不正の全貌が明らかになる可能性が高まるにつれて、石田尾議長ら町長派の町議は、なんとしても百条委設置案を否決する必要があったのです。
議会審議を歪めた議長の虚偽発言
石田尾議長の虚偽発言は、実に念入りでした。議会で「記者が証言を強要した」と言うだけでなく、その記者らを自分自身で刑事告発までして、あたかも記者の強要が事実であるかのように装っていたのです。
でも、実際には強要は認められず、記者らは検察で調べを受けることもありませんでした。
その一方、岩川前副町長は詐欺、元社員は詐欺ほう助の容疑事実がそれぞれ検察で認められ、減給や懲戒解雇で社会的制裁を受けたとして、起訴猶予処分になりました。
つまり、石田尾議長は事実とは正反対の発言をして、不正をしていた岩川前副町長と元社員を庇っていたのです。これでは、自作自演で嘘をつくり出し、その嘘を根拠に百条委の設置に反対して、議会の審議を歪めたことになります。
こんな嘘がまかり通る議会運営を放置していいはずはありません。でも、大半の町議は見て見ぬふりを続け、石田尾議長は平気で議会のトップを務めています。
さて、この問題を石田尾議長はどうやって決着させるのでしょう。
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不正をした町の幹部を、闇、雲に庇う目的で、事実の裏付けもなく本人がデッチ上げた告発でしょう。
結果がどうであれ、自己満足ですから、羞恥心もなく、ましてや反省の気持ちは持ち合わせているはずもありません。
説明責任を求めても、時が解決するくらいの考えで馬耳東風でしょう。
このような発言や行動を、不正をした町の幹部が後押ししているのですから、まさしく「虎の威を借りた狐」ならぬ犬です。
このような人物でも議長が務まるわけですから、屋久島町議会のレベルは押して知るべしです。
屋久島ポストさんの報道を島民(有権者)に広く知ってもらいたいです。
一部の良識ある議員の方々には感謝致します。
何はともあれ島民(有権者)の意識が変わらない限り、議員の質は上がらないと思います。
大切な一票の重みを議員も有権者も考えるべきです。