【取材後記】命を救う「SOS」を「雑談」と言い切る町役場 屋久島町営牧場 過重労働死問題
yakushima-post
屋久島ポスト – The Yakushima Post
和解案、労働時間の管理を怠った町の責任を認める内容
町と遺族、次回裁判11月25日までに対応を判断へ
屋久島町営牧場・過重労働死訴訟

2019年8月に屋久島町営の長峰牧場で町職員だった田代健さん(当時49)が公務中に死亡し、過重労働で心筋梗塞を発症したことによる公務災害と認定されたことを受けて、田代さんの遺族が屋久島町(荒木耕治町長)を相手取り、約7000万円の損害賠償を求めた民事訴訟――。
この訴訟で鹿児島地裁が10月31日付で、被告の町が遺族に解決金4500万円を支払う内容の和解案を示したことが11月7日、町総務課などへの取材でわかった。労働時間の管理を怠った町の責任を認めるもので、町に対して、亡くなった田代さんに哀悼の意を捧げるとともに、適正な労働管理で再発防止に努めることを求める内容となっている。
今後、町と遺族は和解案の内容を精査したうえで、次回の裁判が開かれる11月25日までに、この条件を受け入れるかどうかを判断する。