屋久島町、工事遅延の原因を調査せず業者に賠償請求 鹿児島県屋久島町・補助金不正請求事件

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補助金返還額1668万円を6業者に請求 町による虚偽報告の責任は「住民訴訟で争う」

日高副町長、工事遅延の原因「私は当事者ではないので、よくわからない」

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国に返還した補助金1668万円を工事業者に賠償請求したことなどを説明した後に退室する日高豊副町長=中央(2022年8月1日、屋久島町役場議会棟)

 鹿児島県屋久島町が水道工事の補助金を不正受給した問題をめぐり、日高豊副町長は81日にあった町議会全員協議会で、国に返還した補助金約1668万円を6業者に請求したことを明らかにした。一方、工事が未完成の段階で、「すべての工事が終わった」と虚偽報告をした責任は「住民訴訟で争う」と主張。さらに、町が補助金返還の原因とする工事遅延の理由については、調査や確認をしていないことを認めるなど、町が説明責任を果たさない状況が続いている。


町、補助金適正化法違反で約1668万円を返還

 この工事は2020年度に同町の口永良部島で実施され、各工区ごとに9業者が工事を請け負った。国の補助金を受けるには、同年度末の20213月末までに全工事を完成させる必要があったが、工期内に6業者が工事を終えることができなかった。それにもかかわらず、町は「すべての工事が終わった」とする虚偽の報告書を提出。国は補助金適正化法に違反したとして補助金の返還命令を出し、町は20223月に加算金を含む約1668万円を返納した。

6業者に自主的な返納を要請

 この日あった全員協議会で、日高副町長は鹿児島県町村会の顧問弁護士との協議を踏まえ、補助金返還の責任は「年度内に工事が完了しなかった」業者側にあると主張。711日に関係業者との会議を開き、工期内に工事が終えられなかった6業者に対して、全返還額の約1668万円を自主的に返納するように求めたことを明らかにした。各業者の賠償額は、最終工期だった20213月末日時点における工事の完成度に応じて決めたという。

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屋久島町が国に提出した第5工区の検査調書。この時点で工事全体の約15%しか終わっていなかったが、すべての工事が完成したとする虚偽の内容を記載していた

町議、虚偽報告で「町にも過失がある」

 一方、虚偽報告をした町の責任について、日高副町長は「工事の遅延で補助金返還を求められた」として、虚偽報告は補助金返還の原因ではないと説明。それに対し、町議から「町にも一定の過失があるのは明らかだ」との意見が出ると、日高副町長は「今後、法的な手続きを踏まえて住民訴訟になるなかで、過失があるか否かを争うことになる」と述べた。

日高副町長「聴き取りしても、明確に確認できていない」

 また、工事が遅延した原因について問われた日高副町長は、「私は当事者ではないので、よくわからない」としたうえで、調査や確認をしていないことを認めた。日高副町長は再発防止策を協議する検討委員会の委員長だったが、実際に業者がどういう事情で遅れたのかについては、「(業者に)聴き取りをしたとしても、明確にこういう理由で遅れたということは確認できていない」と述べた。

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  1. 他人事

    責任感が、無さすぎる
    まるで他人事。
    こういった、無責任な役職には全て弁済してもらうしか自覚を呼び覚ます手立てがない。
    このような自治体に、高い税金を払う気にとてもなれない。

  2. 小脇清保

    大丈夫ですか? 問題の本質を理解していないようです。
    <補助金の返還は、虚偽の報告が原因ではなく、工事の遅延が原因である>
    杜撰な業務管理が招いたことであり、繰越の手続きを取らずに、虚偽の完成報告をしたことが紛れもなく原因です。
    <当事者でないからわからない>
    我が耳を疑います。町が当事者です。
    業者に全責任を転嫁するようなことがあってはなりません。

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