住民訴訟の可能性に無策「わかりません」【日高豊副町長インタビュー】(5) 屋久島町長交際費問題
もし国会議員を訴訟に巻き込んだら「そのときに考えます」
町ナンバー2なのに「私から町長に申し上げることはない」
【上】交際費問題について答弁する日高豊副町長(中央)。前列右は荒木耕治町長(2022年9月13日、屋久島町議会)
【下】鹿児島地裁の法廷(左)と庁舎(裁判所ウェブサイトより)
屋久島町の荒木耕治町長が過去5年間に約370万円分の贈答品を国会議員らに贈っていた問題をめぐり、高額な支出や不透明な贈答理由に対して、町議会や町民から疑問の声が上がっている。それを受け、屋久島ポストは交際費について町の認識を尋ねるため、交際費の支出を決裁している日高豊副町長にインタビュー取材をして、その主なやり取りを紹介している。
最終回となる5回目は、交際費の返還を求められている住民監査請求や、今後に提起の可能性がある住民訴訟について、日高副町長の見解を伝える。
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住民監査で350万円の返還請求に「措置しない」
荒木町長が国会議員らへの贈答で支出した多額の交際費に対して、町民から9月21日に住民監査請求が出された。一連の贈答について、荒木町長と日高副町長が9月議会で「妥当」な支出だったと答弁したことを受けたもので、違法に支出したとする約350万円の返還を求めている。
監査結果が出るのは11月半ば過ぎの見込みで、いま監査が進んでいるが、自身の責任で交際費の支出命令を出した日高副町長はインタビューに強気で答えた。
「これまで行ってきたこと(贈答)については、(町長の)裁量の範囲だと思っている。私が個人的に措置をすることは考えていない」
だが、贈答品を受け取った国会議員側と贈った屋久島町側とでは、その認識に大きな食い違いがあることがわかっている。
国会議員側は、荒木町長の私費による贈答で、目的は「町産品のPR用」との認識だ。
それに対して町側は、公費による贈答で「信頼関係」を築いた国会議員に便宜を図ってもらい、過疎法などを制定する際に有利な交付金や地方債の恩恵を受けて「町益」を確保できたと、町議会で答弁している。
地方自治法違反の疑いで住民訴訟の可能性
ここまで認識が違うと、町が「妥当」だとする交際費支出の根拠が大きく揺らぐことになる。交際費を含めた一般経費の支出について、地方自治法は「普通地方公共団体の支出は、債権者のためでなければ、これをすることができない」(232条の5)と規定しており、同法に違反する疑いがある。さらに監査請求の結果次第では、住民訴訟が提起される可能性も出てくる。
もし、この交際費問題が司法の場に持ち込まれたら、日ごろから町が「お世話になっている」という国会議員やその関係者を住民訴訟に巻き込むことになる。その点を指摘すると、日高副町長はこう即答した。
「そこはわかりません」
まるで他人事のような回答だ。そこで、「もし国会議員を訴訟に巻き込んだ場合、町として本当に問題ないのか」と念を押してみたが、日高副町長は「今の時点では判断できない。訴訟になったときに考えます」と言うだけだった。
すべて町長任せ 副町長の重責はどこへ
そして、最後はこう言って取材への回答を結んだ。
「町長に対して、私からこうした方がいいですよと、申し上げることはない」
副町長というのは、町長とともに町役場の両輪となって、私たち町民の暮らしを守るために町政運営をする役職だ。しかし、この日高副町長のインタビュー取材を通して、その重責を自覚する言葉は一つも聞こえてこなかった。
【動画】屋久島町議会の一般質問で、屋久島ポストの報道を否定する荒木耕治町長(2022年9月13日)=前半(屋久島町議会YouTubeチャンネルより)。事前取材で森山衆院議員への贈答を認める荒木耕治町長=後半
【動画】屋久島町長の交際費について町議会で答弁する日高豊副町長(2022年9月13日、同町議会YouTubeチャンネルより) ■屋久島町長交際費問題の記事一覧
屋久島町では、こんな出鱈目な行政が執り行われているんですね。
恥ずかしい事この上も無い。
来年私は定年を迎えます。郷帰りをするつもりでいますが、この二人の現職の内は考えてみます。
来年の選挙結果次第です。
帰えられるように、町民の皆様の良識に期待いたします。
記事を読んで感じました。
町長がシルバー割引の不正と幹部の旅費の不正が大きく報道された頃から、贈り物の金額と回数が増えた気がします。
国会議員、知事や身の回りのお歴々の機嫌を取る事が、自分の信頼を取り戻す早道だと思ったのではないでしょうか。
そうだったら、姑息で胆略的で幼稚過ぎます。
信頼回復の為に粉骨砕身尽くしますと約束した事も、口先だけだったんですね。
むしろ、約束を果たしていれば信頼は回復していたのではありませんか?