贈答は公費か?私費か? 町と森山事務所で認識に食い違い 屋久島町長交際費・住民訴訟
被告町「森山事務所は公費による贈答だと認識」➡ 森山事務所は取材に「荒木町長個人からの贈り物だとの認識だった」

【左上】屋久島町の荒木耕治町長【中央上】国会議事堂(Wikimedia Commons より)【右上】森山裕衆院議員(Wikimedia Commons より)【下】荒木町長が贈答した焼酎「三岳原酒」
屋久島町の荒木耕治町長が交際費で国会議員らに高額の贈答をしたのは違法な支出だとして、同町の住民が町を相手取り、荒木町長に贈答で使った約200万円を賠償請求するよう求めた住民訴訟――。
7月19日に鹿児島地裁であった第3回口頭弁論で、荒木町長が自民党の森山裕衆院議員(鹿児島4区)に贈った約50万円分の贈答品について、被告の町が「先方(森山事務所)は公費による贈答だと認識していると思う」と主張したことがわかった。森山事務所は屋久島ポストの取材に「贈答品は(荒木町長)個人からの贈り物だとの認識だった」と答えており、町と森山事務所の認識が大きく食い違う事態となった。
訴訟関係者によると、この日あった口頭弁論で、原告の住民は、森山事務所が取材に「荒木町長個人からの贈答」との認識を示していることを踏まえて、「森山事務所は私費での贈答だと思っているので、事務所から贈答品を渡された相手(国会議員ら)も、その認識(荒木町長個人からの贈答)だと思う」と指摘した。それに対し、町側は「送り状の住所が町役場になっていて、送り主も屋久島町長・荒木耕治と書いてあるので、先方(森山事務所)は公費による贈答だと認識していると思う」と反論。住民は町の主張が報道の内容と食い違っていることを伝えたが、町指定代理人の河野通孝・町法務事務専門員は「記事に書いてあるだけですよね」と言ったという。
荒木町長から森山衆院議員への贈答をめぐっては、屋久島ポストが2022年8月に森山事務所に取材を依頼し、議員の秘書からメールで「贈答品は(荒木町長)個人からの贈り物だとの認識だった」「今後は『町民の大事な公金』での贈答品については、常識の範囲内での贈答につとめていただきたい」と回答を得ている。
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