竹刀と拳骨 体罰に砕かれた児童の夢【訴訟の町①】屋久島町長選2023
町教委、里親の体罰を報告した母親を「門前払い」➡ 母親「二度と同じ被害者を出したくない」と提訴
町と里親、解決金120万円を支払い和解
訴訟まみれの町――。3期12年にわたる荒木町政は、そんな一面をもっている。
島外から児童を受け入れる「山海留学」での体罰訴訟に始まり、補助金不正や町長交際費の住民訴訟まで、実に6件の法的な争いに直面。そのうち、すでに4件で町に一定の責任があるとする司法判断が下され(1件は町が高裁に控訴中)、1件は地裁で係争中だ。
今年11月に屋久島町の荒木耕治町長が任期満了を迎えるのを前に、現町政で続いてきた訴訟について振り返り、その問題を連載で検証する。1回目は、町と里親が解決金120万円を支払って和解した山海留学の体罰訴訟を取り上げる。
*
里親の体罰で心的外傷後ストレス障害に
「大自然に包まれた屋久島でゆっくりと学びたい」
2017年4月、そう願って関西から「山海留学」し、町立学校に通っていた男子児童の夢は、一緒に暮らすことになった里親の体罰で砕かれた。「生活態度が悪い」などと頭を殴られたり、竹刀で体を叩かれたりして、精神的なショックで留学を断念。自宅に戻ってから、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。
町教委、里親との仲裁をせず「学校に言ってください」
児童から助けを求められた母親は、里親の体罰を町に報告しようとしたが、町教育委員会の対応は冷たかった。里親との仲裁や再発防止策を要請するつもりだったが、対応した教育総務課長は「学校に言ってください」と言うだけで、「門前払い同然だった」という。
そこで、母親は「二度と同じ被害者を出してはいけない」との思いで、2018年4月に大阪地裁に損害賠償請求訴訟を提起。町と里親を相手取り、児童に対する慰謝料などとして、約240万円の賠償を求めた。
町、体罰に遺憾の意を表し和解
そして2019年7月、町と里親が計120万円の解決金を支払う和解が成立。和解文書には「町は体罰があったことに遺憾の意を表し、里親への研修を充実させる」「里親は児童と保護者に謝罪し、今後体罰をしないと誓う」といった文言が盛り込まれた。
当初「町は実施主体ではない」と責任回避
結果的には児童側の訴えに従って、町と里親の責任を認める和解に落ち着いたが、訴訟の審理で町は、一貫して「町に法的責任はない」との主張を続けた。その根拠として、町は「山海留学は地区住民や小学校長らでつくる実施委員会の主催で、町は実施主体ではない」という理由を挙げた。
つまり、町は山海留学を主体的に実施していないので、そこで起きた事故やトラブルについて、何ら責任を負うことはないということである。
事業費は町の予算 町は実質的に実施主体の一員
しかし、それは極めて無理筋の主張だった。
山海留学生の募集は町教育委員会が窓口になって実施され、集まった児童たちは屋久島町立の小学校に通うことになる。さらに、里親に対する委託料などの事業費は、国の補助金も含めて、すべて町の予算から支出されている。
その状況を踏まえれば、各地区の実施委員会が「実施主体」であったとしても、実質的には町も実施主体の一員だったといえる。実際に町は国から補助金を受ける際に、事業実施主体の欄に「屋久島町」と記載して申請をしており、国も「山海留学の実施主体は屋久島町」という認識だった。
屋久島町が山海留学に対する補助金を受給するため、国に提出した申請書。事業実施主体の欄に「屋久島町」と記載されている
形式的な事実を盾に「法的責任はない」
それにもかかわらず、なぜ、町は「実施主体ではない」という形式的な事実を盾にして、「町に法的責任はない」との主張を続けたのか。
その主な理由として町は、原告側が「山海留学の実施主体である町に法的責任がある」と主張していることを挙げた。町の言い分としては、原告の「実施主体➡法的責任」という形の主張は事実ではないので、町に法的責任はないということである。
裁判所、実質的な事実を踏まえ町の責任を認定
しかし、そんな形式的な事実を主張したところで、実質的に屋久島町は実施主体の一員であり、それゆえに裁判所は町に一定の責任があることを認めたのである。その意味で、町の指定代理人を務めた町法務事務専門員と職員の主張は、形式的な事実を口実にして、実質的な事実を無視したものであり、山海留学で児童の命を預かる地方自治体として、極めて無責任な対応だった。
児童募集のチラシに示された山海留学実行委員会の連絡先。住所には「屋久島町教育委員会内」と記載されている
体罰訴訟の意義を見誤った町代理人
さらに言えば、この体罰訴訟で地裁が問題にしたのは、町が山海留学の「実施主体」であるか否かではなく、児童が体罰でPTSDになった責任の所在が、どこにあるのかということだ。それを踏まえると、町の指定代理人は、この体罰訴訟が提起された意義を完全に見誤っていたと言わざるを得ない。
そして何よりも、児童の母親が体罰の報告した段階で、その声に耳を傾けなかった教育総務課長の対応は最悪であり、それを黙認した荒木町長ら町幹部の監督責任は極めて重いといえる。
ひどい!冷酷な対応!
当時の教育総務課長の実名を公表することは可能でしょうか?
部署は違いますが、現職です。
はばかれます。
こんな酷い対応の人が教育の場に居て良いとは思えません。
現職なら尚更!
役場の体制そのものが大いに問題あると思います。
当時の担当課長を責めるのは少し可哀想です。
責任を逃避しようとする上層部と、それを無理な法解釈で指導する法務事務相談員にその責任の全てが有ります。
裁判に持ち込んでも、勝ち目は無く、結局は和解金を支払わなければなりません。
今回の水道工事の補助金の一部返還命令も同じ事であつて、無駄な抵抗に終わる可能性が大きいでしょう。無駄な事を繰り返し、無駄な公費を浪費しています。
この体質を、直ちに一掃しなければ、いつまでも
屋久島の恥辱を晒し、不評を拭いさることは出来ません。
そう言った意味で10月の町長選挙は、我が町が正常化して立ち直る絶好の機会だと考えます。
誰が出来るか?すぐやるか?
熟慮した投票行動が望まれます。
再選だけは勘弁して下さい。
担当課長は言わば窓口に過ぎないとは思いますが、窓口がこの体では何かあっても何処に相談をすれば良いのか!担当課長に落ち度が無いとは言い難い。
しかし、執行部の対応は許し難い。
上層部、執行部に物申せるのは町議の仕事のはずがここも機能しておらず。
町民にとっても、この島に関わる人間にとっても異常な状況です。
役場組織の縦社会、執行部の傲慢、町議の資質
先ずはこれらを変えて行けるだけの実行力が次の選挙の課題です。
誰がその重責を果たせるのか悩みどころですね。
町民の意識も問われます。
皆さんの仰っしゃるとうり、こうしてポストさんの記事をみると、荒木の残した負の遺産は凄いですね、それを見逃した町民が恥ずかしい!