垂水市盗撮事件

文部科学大臣、児童盗撮事件に「本当に怒りを覚える」/鹿児島ポスト

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文科省、児童生徒への性暴力等防止で全国の教育委員会に文書通達

垂水市、児童盗撮事件で調査検証せず9カ月間「放置」

【動画】阿部俊子・文部科学大臣の記者会見=文部科学省YouTubeチャンネルより

 名古屋市と横浜市の市立小学校で勤務する教員2人が児童に対する盗撮事件で逮捕されたことを受けて、阿部俊子・文部科学大臣は6月27日の記者会見で、「本当に怒りを覚える。断じて許せない」としたうえで、全国の教育委員会に児童生徒に対する性暴力等の防止について、文書で通達することを明らかにした。名古屋市と横浜市の両教育委員会から事実を確認中で、「教師による児童生徒、性暴力等の根絶に向け、厳正な対応の、さらなる徹底を図っていく」と述べた。

垂水市長、調査検証を求める保護者の申入書に未回答
 鹿児島県内では2024年9月、垂水市が設置する公共施設で児童10人が盗撮される事件が発生。だが、垂水市は被害児童やその保護者に謝罪や補償をせず、市として再発防止策を講じないまま、約9カ月間にわたって業務委託先の公益社団法人と契約を続けている。

 また、保護者有志が6月3日に申入書を尾脇雅弥市長に送り、事件の調査や検証などを求めているが、6月27日の時点で具体的な回答は得られていない。申入書を提出した保護者たちは、「垂水市は市として再発防止策も講じておらず、実質的に盗撮事件を放置している」と批判している。

垂水市役所(鹿児島県ウェブサイトより)

 名古屋市と横浜市の盗撮事件に対する阿部文科大臣の発言は次のとおり。

「教師への信頼、これが損なわれるような状況が生じていることにつきまして、極めて遺憾に思います。また、被害を受けた子どもたち、日々がんばっている多くの教師のみなさんのことを思うと、本当に怒りを覚えるところでございます。断じて許せません。

 また、現在、名古屋市教育委員会、および横浜市教育委員会からは、事実関係を確認しているところであり、事実を確認のうえ、厳正に対処するという旨の報告を受けているところではございますが、教師から児童生徒への性暴力は、決してあってはならないことでございまして、事実確認次第、任命権者において、厳正に対処をしていただきたいと考えているところでございます。

 本事案を受けまして、文部科学省といたしましては、児童生徒に対する性暴力等の防止など、この教師の服務規律の確保の徹底につきまして、全国の教育委員会に対しまして、文書を発出して指導をいたします。合わせて、文書だけではなく、都道府県等の教育長を集めてオンライン会議を開きまして、直接説明をさせていただきます。

 詳細につきましては、急ぎ事務方に検討を指示したところでございますが、あらゆる機会をとらえて、教師による児童生徒、性暴力等の根絶に向け、厳正な対応の、さらなる徹底を図ってまいります。

 また、今後施行予定でございます、こども性暴力防止法の適切な運用に向けまして、こども家庭庁とも密接に連携しながら、対応を進め、こうした仕組みも含めまして、引き続き、必要な取り組みを徹底してまいりたいというふうに思います」

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