取材後記

【取材後記】本当に石田尾議長は「中立公平」なのか?/編集委員会

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事実とは違う根拠で質問させない議会運営

取材後記

 先週、屋久島町議会の岩山鶴美町議による産業廃棄物の廃棄と焼却をめぐり、石田尾茂樹議長らが事実とは違う内容の発言をして、この問題の調査を求める町民の陳情書を却下した件について紹介しました。この発言は、町議会の進め方などを話し合う議会運営委員会で出たものですが、過去の同委員会の議事録を調べると、さらに疑問が残る発言がありました。

石田尾議長
手を出して議員の発言を制止する屋久島町議会の石田尾茂樹議長

町長の200万円受け取り疑惑の一般質問を却下

 これも石田尾議長の発言ですが、詳細をみてみましょう。

 201912月の町議会一般質問で、町の事業への参入を目指していた業者が、荒木耕治町長に現金200万円を渡したと主張している問題が取り上げられました。それを受けて、荒木町長はその業者を名誉毀損で刑事告訴したうえ、鹿児島市内で記者会見を開いたため、そのニュースは広く報道されました。

 ところが、その後、荒木町長が告訴状を取り下げたとの情報が流れました。そこで、この問題を取り上げた小脇清保町議(当時)20213月の町議会で、その真偽を荒木町長に尋ねるため、一般質問の通告書を町議会に提出しました。

 しかし、その一般質問は却下され、小脇氏は告訴状について荒木町長に尋ねることができませんでした。本会議の事前にあった議会運営委員会で反対され、質問する機会を与えられなかったのです。

過去の議会で扱った問題なのに「取り下げるべき」と反対

 反対の先頭に立って発言したのは、この時も石田尾議長(当時の委員)でした。

「どう考えてみても、町政全般でもないので、このことについては、やはり取り下げるべきではないかというふうに個人的には思います」

 過去の町議会で取り上げられ、その後の経過を確認するのに、なぜ町議会で質問ができないのでしょう。屋久島町の首長として荒木町長が記者会見を開き、広く報道された問題なのに、なぜ質問を取り下げなくてはいけないのでしょう。

町民としては、とても知りたい情報でしたが、石田尾議長の発言によって、その機会は奪われてしまいました。

町長が言ってもいないのに「個人的なことでと言っている」

 さらに、石田尾議長はこうも発言しています。

「前回、12月の時にも、町長がはっきり答えられないと、個人的なことでと言っていますから。これをまた取り上げて、我々がいいですよということには、なかなかなり得ないんじゃないかと」

 この発言にある「12月の時」とは、202012月の町議会で、小脇氏が荒木町長に告訴状について質問した時のことです。

そこで、当時の議事録を調べると、荒木町長は事前に通告されていない質問だから「答えられない」と言っているだけで、ひと言も「個人的なこと」とは言っていません。つまり石田尾議長は、荒木町長が言ってもない、事実とは違うことを根拠にして、小脇氏の一般質問を取り下げるように求めたのです。

町民の知る権利を奪う議会運営

 あらためて言うまでもなく、町議会は町民を代表する機関であり、町民のために活動するのが町議の責務です。

ところが、どうでしょう。産廃焼却の調査を求める町民の陳情書を却下した時もそうですが、石田尾議長の発言や議会運営委員会の判断は、その責務とは大きく逆行するもので、町民の知る権利を奪っていると言わざるを得ません。

このような発言を続けている石田尾議長は、本当に「中立公平」な議会運営ができるのでしょうか。少なくとも、事実とは違う内容の発言で町民の陳情書を却下した問題については、このまま放置することは許されません。

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  1. 小脇清保

    まさしく記事に書かれている通りです。
    思い起こしても、まったく納得できない判断でした。
    理由の一つに「町政にそぐわない」ということも言ったとも聞いています。
    町の事業への参入を目指して、町長に200万円を渡したと主張する業者を「名誉棄損で告訴した」と言いながら、その後、告訴状を取り下げた事実を質すのは、まさしく住民の一番の関心事であり、それこそ町政の神髄であります。
    議会運営委員会で多数決で決定したという報告を受けた時は、一人でも良識的な発言をした議員はいなかったのかと、愕然とした記憶があります。
    一議員のミスリードに追随する他の議員も情けない限りでです。
    議会全体が間違った方向に進んでいるようで、議会本来の執行部のチェック機能が果たされてないことを危惧しています。
    屋久島町議会が石田尾氏個人の議会にならないことを祈るばかりです。

  2. ご意見番

    貴方の危惧する「石田尾氏個人の議会にならないことを祈るばかりです」は私も感じるところです。
    それでも数名の良識ある議員もいることです。一人でも仲間を増やして正常な議会に戻さなければ、屋久島町の船は沈没します。
    今、屋久島町がおかれている状況がつぶさに解るこの「屋久島ポスト」は貴重な知る権利の媒体です。今後も頑張っていただきたいと思います。
    我々も知り得たことで、声を上げやすくなります。

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