「社会人としておかしい」町議の発言【検証・岩山討論】(1) 屋久島町新ごみ処理施設
岩山鶴美町議、多種多様な意見に「批判のための批判」で個人攻撃
契約を一度したら、二度と変えられないのか?
屋久島町議会の予算審議で、特定の個人を攻撃する討論をしたとして、議長から厳重注意を受けた岩山鶴美町議(2023年3月24日、屋久島町議会、同町議会YouTubeチャンネルより)
屋久島町の新ごみ処理施設の建設費をめぐる予算審議で、同町議会の岩山鶴美町議が「個人攻撃」をしたとして、石田尾茂樹議長から厳重注意をされた。討論の内容が自身の考えを主張するものではなく、自分とは異なる意見や行動を名指しで否定、批判するものだったからだ。町民からの多種多様な意見を束ねて議論するのが町議会だが、今回の岩山町議の発言は、言論の府である議会の存在意義を否定するものともいえる。
個人攻撃だと議長から咎められた「岩山討論」を検証する連載の1回目は、すでに議会で承認された公共事業の関連議案に異議を唱えることに対し、「議員としておかしな発言」などと批判した問題について考えたい。
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岩山町議の「個人攻撃討論」は3月24日に開かれた町議会3月定例会の最終日にあった。新ごみ処理施設の建設費が盛り込まれた2023年度の一般会計予算案について、建設費が決まった一般競争入札で、入札業者が意図的に無効な入札をするなどの問題があったとして、一部の町議が反対。それに対し、岩山町議は予算案に反対する町議たちの個人名を挙げて批判を続けた。
その最初の批判は次の内容で、論点ごとに二つに分けて紹介する。
①すでに可決済みの問題
「このごみ処理施設の落札候補者の選定というのは、すでに12月議会の議案第124号で議案されて、工事請負契約の締結がなされました。全員一致で可決しております」
「契約の時には何も言わずに、今になって反対していますけれども、辻褄が合わないですよね」
②議員としての発言を批判
「議員としておかしな発言ではないですか?」
「今さら意味がわかりません」
「意図的な無効入札」を「契約」の問題にすり替えて批判
まず①の批判は、同施設の建設業者との契約は、すでに昨年12月に全会一致で決まっているので、そのあとになって反対するのは「辻褄が合わない」ということである。だが、いま問題になっているのは、入札に参加した2社のうち1社が、予定価格が事前公表されていたにもかかわらず、それを15億円も上回る無効な入札をしたことで、その事実がわかったのは、屋久島ポストが今年1月20日に報道してからだ。
つまり、建設業者との契約を承認した昨年12月の段階では、そんな「不可解」な入札があったことについて、町議会では誰も知らなかったということである。そうなると、その時点では理由がないので、反対できるはずもない。また、業者による「意図的な無効入札」について問題提起しているのに、岩山町議は「契約」の問題にすり替えて批判している。
議会に限らず、一度決まったことでも、その後に新たな事実がわかり、契約が解除されたり、ルールが改正されたりするのは至極当然のことだ。契約を一度したら、もう二度と変えられないと主張するならば、町議会の予算審議はすべて不要になってしまう。
それを踏まえると、岩山町議の発言は「批判するための批判」であり、問題となっている予算案の正当性を主張するものではない。
新事実に対する議論は「今さら」でなく「今でこそ」
次に②の「議員としておかしな発言」については、そのまま岩山町議に返すべき批判だ。すでに締結した契約は「二度と変えることはできない」と言っているのと同じで、そんな恐ろしい社会があっていいはずはない。「おかしい」のは岩山町議の発言であり、「議員として」という以上に、「社会人としておかしな発言」だといえる。
さらに「今さら意味がわかりません」も、そっくり、そのまま岩山町議へ返すしかない。契約を承認した時点ではわからなかった問題について審議しているのだから、「今さら」ではなく、「今でこそ」の議論だ。そして、意図的な無効入札に対する問題提起に対し、すでに締結した契約だけを根拠して批判する岩山町議こそ、「意味がわからない」と言われるべきだろう。
【動画】屋久島町議会の予算審議で、特定の個人を攻撃する討論をしたとして、議長から厳重注意を受けた岩山鶴美町議(2023年3月24日、屋久島町議会、同町議会YouTubeチャンネルより)
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岩山議員、大丈夫でしょうか。なんだか心配になってます。これでも住民の代表に選ばれた議員なんですか。
議会の予算審議は何のためにあるのか。議員報酬はそれをこなすために支払われているのではないでしょうか。行政の監視や予算審議をまともにしない議員には、報酬は不要です。執行部を擁護するための発言なのか、他の女性議員に対する嫌がらせなのかわかりませんが、あまりにも見苦しく、気分が悪くなりました。公の場での発言をしている認識が全くありません。
確か、岩山議員は過去に、平和教育や不法投棄について触れていたと思いますが、守れていないのはご自身ではないでしょうか。恥ずかしい限りです。
議員には特に資格等は必要ないと思いますが、道徳や倫理観、人としての常識を持った方がなってくれないと住民が恥ずかしいです。ただでさえ不正や不祥事が多すぎる町なのに。議会がまともに機能しないと改善の余地はないと思います。
安房よかにせさんも触れていますが、岩山議員の産廃の不法投棄と焼却の件は、当時一部の住民団体が告発したと噂では聞いたと思いますが、どうなつたのでしょうか?
当時は議会でも発言も無く、大変大人しかったと記憶しています。
恐らく無罪放免の結果が出たのでしょう。
「喉元過ぎれば熱さを、、、の喩えでは有りませんか?
人間謙虚さを忘れたら行けません。
、」
人として、、、、さん
貴方のコメントがすべてを言い充てていると思います。
議員は町の代表として、全ての場所で一目置かれる立場にあります。
所がどうでしょう?知識、倫理感、人間としての品格まで備えた議員は皆無に等しい。親戚、縁者が多ければ議員にえらばれる状況では、いつまでたっても改善されることは無いでしょう。従って今回のような議員が生まれるのです。
それにしてもこの議員はひどすぎます。
住民がこの人を議員として認める忍耐の限度を超えています。
次回は立候補を控えてほしいと思うのは私だけではないと思います。
動画記録を何度か見て発言の内容を確認してみました。
これが身内の発言であれば恥ずかしさの余り消え入りたい気持ちです。
議員歴6年、議員としての知識の持ち合わせも有りません。
自分を客観視する能力を持たないでしょうから無理かも知れないが、此の発言記録を繰り返し見て反省して貰いたい。
沈黙も賢者の選択肢の一つ。
鶴も鳴かずば撃たれまい、です。
何もかも基本が出来てないとダメないい例です。