2社とも「予定価格以下の入札」と誤報告 選定委員会 新ごみ処理施設建設

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予定価格15億円超の入札 町要領では「無効」なのに価格審査を実施

審査講評①

現在稼働中のごみ処理施設「屋久島町クリーンサポートセンター」(Google Earth より)

 屋久島町の新ごみ処理施設の建設業者を決める入札で、事前公表されていた予定価格を15億円上回る金額が入札された問題――。

 業者の選定にあたった「屋久島町ごみ処理施設整備事業者選定委員会」(委員長・日高豊副町長)が公表した「審査講評」で、入札した2社のうち1社が予定価格を大幅に超える金額を提示していたにもかかわらず、2社とも予定価格以下の入札だったと結果報告をしていたことがわかった。その誤った結果を踏まえ、同委員会は価格審査を実施。だが、予定価格を事前公表した際のルールを定めた同町の要領では、予定価格を超える入札は「無効」、1社だけの入札は「中止」と規定しており、その価格審査が不適法だった疑いがある。

川崎技研、予定価格15億円超の入札で競争せず

 新ごみ処理施設建設の入札は昨年11月、技術と価格の両面で競う総合評価方式の一般競争入札で実施され、テスコ(本社・東京都)と川崎技研(本社・福岡市)2社が参加した。予定価格(税抜き)は事前公表され、町は246100万円を提示。それに対し、テスコは244870万円を入札して落札業者に決まった。

 その一方で、川崎技研は395000万円で入札。予定価格を超える金額では落札できないことを知りながら、あえて約15億円超の金額で入札して、テスコに落札の好機を譲り渡した。

予定価格を上回る入札 講評では触れず

 ところが、同委員会は「屋久島町エネルギー回収型廃棄物処理施設建設工事 審査講評」で、テスコと川崎技研の入札について、両社とも予定価格を下回る金額だったと報告していた。

 昨年1124日に公表された審査講評によると、同委員会はテスコと川崎技研の入札価格について、次のように説明している。

「価格審査においては、屋久島町が入札参加者から提出された入札書に記載された入札価格が、入札書比較価格(税抜き予定価格)以下であることを確認した」

 その結果を踏まえ、同委員会は価格審査を実施して、テスコを落札業者に決定した。一方、川崎技研が予定価格を上回って入札したことには講評では触れず、単に「失格」したと記載。また、予定価格が246100万円に設定されていたことも説明しなかった。

審査講評③
入札の審査講評では、参加者の入札価格について「入札書比較価格(税抜き予定価格)以下であることを確認した」と記載されているが、実際には2社のうち1社は予定価格を約15億円上回って入札していた

価格審査に不適法の疑い

 「屋久島町建設工事の予定価格の事前公表に関する要領」によると、町は予定価格を事前に公表した場合のルールとして、「予定価格を超える価格による入札は、無効とする」「入札者が2人に達しないときは、入札を中止する」と定めている。

 この要領を踏まえると、川崎技研の入札は「無効」となり、入札行為がそもそも存在しなかったことになる。さらに結果として、「有効」な入札をしたのがテスコの1社だけになると、この入札は「中止」になるケースとなり、同委員会が実施した価格審査が不適法だった疑いがある。

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