【取材後記】個人攻撃の「岩山討論」 許した町議会にも責任 屋久島町新ごみ処理施設
3分間の個人攻撃 黙って聴く町議たち ➡
岩山町議「詭弁・奇弁・危弁」の言いたい放題
屋久島町議会の予算審議で、特定の個人を攻撃する討論をしたとして、議長から厳重注意を受けた岩山鶴美町議(2023年3月24日、屋久島町議会、同町議会YouTubeチャンネルより)
補助金不正の住民訴訟に関する荒木耕治町長の議会答弁について、3月19日付の小欄で書いた時にも紹介したとおり、「詭弁」を辞書で調べると、次の説明が出てくる。
①「道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論。こじつけ。奇弁とも書く」
②「論理学で、外見・形式をもっともらしく見せかけた虚偽の論法。危弁とも書く」
個人攻撃の詭弁で異論をねじ伏せ
「検証・岩山討論」を連載中なので、詳細な経緯については関連記事に譲るが、屋久島町の新ごみ処理施設の予算をめぐる岩山鶴美町議の議会討論は、その「詭弁」を地で行く発言の連続だった。
「議員としておかしな発言」「今さら意味がわからない」「予算に反対する覚悟はあるのか」・・・・・・。
自分に都合がいいように論点をすり替え、相対する議員たちを名指ししたうえで、執拗に個人攻撃を続けた末に、自分とは異なる意見を強引にねじ伏せる発言の数々。
それは、まさに「詭弁」であり、「こじつけ」で奇妙な「奇弁」、危険な「危弁」だった。
個人攻撃に終始 注意だけで済まされない
「岩山討論」の問題は、さらに連載で検証するので、今回は手短に一つ。
あのような詭弁を平気で口にした岩山町議はもちろんだが、それを許した屋久島町議会の議員たちにも責任があるのではないか。約3分間にもおよぶ個人攻撃を黙って聴いた末に、その最後の最後で議長が注意するまで、岩山町議の「言いたい放題」を認めていた。
これは言論の府である議会として、極めて由々しき事態だ。
議会とは、市民の多種多様な意見を議員が持ち寄って、より良い社会を築くために議論をする場所である。その意味で、議員の個人攻撃に終始した今回の「岩山討論」は、単に注意だけで済まされる問題ではない。
【動画】屋久島町議会の予算審議で、特定の個人を攻撃する討論をしたとして、議長から厳重注意を受けた岩山鶴美町議(2023年3月24日、屋久島町議会、同町議会YouTubeチャンネルより)
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自治法133条には「侮辱を受けた議員は委員会、又は議会に対し処分を求める事が出来る」と有ります。
真辺議員は毅然として処分を求めるべきだと思います。
数の横暴を盾に、無視したり、否決するようであれば、議会の権威も信用も失う事になります。
まさかそこまで、堕落した議会ではないでしょう。
御意