荒木町長らの不法行為を認める判決 住民「完全勝訴」 屋久島町補助金不正請求・住民訴訟
虚偽報告に対して「監督指導」「調査等の指示」をせず「注意義務違反が認められる」
補助金返還の理由「事実と異なる本件報告書を提出したこと」と認定
【左】屋久島町が国に提出した虚偽の検査調書【右】屋久島町の荒木耕治町長
虚偽報告の判明後、屋久島町長らは速やかに調査をして国に報告すべきだった。補助金返還の原因は町が適正な工事管理をせず、虚偽の報告書を国に提出したこと――。
屋久島町が水道工事で補助金を申請する際に虚偽の「工事完成日」などを報告し、国から補助金の返還命令を受けたのは町幹部の責任だとして、同町の住民が町を相手取り、荒木耕治町長ら幹部3人に約1668万円を賠償請求するように求めた住民訴訟の判決で、鹿児島地裁は9月6日、町に対して、荒木町長ら幹部3人に連帯して約135万円を支払うように求めることを命じた。賠償請求額の大半は棄却されたが、同地裁の坂庭正将裁判長は、不正調査や国への報告を一切しなかった荒木町長らの管理責任を認める判決を言い渡した。
弁護士なく住民だけの一部勝訴にざわつく傍聴席
「被告は、荒木耕治、日高豊及び矢野和好に対し、連帯して135万2204円及びこれに対する令和4年10月6日から支払い済みまで年3分の割合による金員を支払うよう請求せよ」
9月6日午後1時すぎ、鹿児島地裁の202号法廷で判決主文が読み上げられると、傍聴席にいた報道記者たちがざわつき始めた。住民訴訟で原告が勝訴する例は少なく、今回は代理人弁護士を立てない本人訴訟だったため、大方の予想は「原告住民の完全敗訴」だったからだ。
【左】鹿児島地裁の法廷【右】鹿児島地裁(裁判所ウェブサイトより)
町の杜撰な工事管理や事務手続きを認める判決
そして、閉廷後に判決文が配布されると、そこに並んでいたのは、荒木町長ら町幹部が監督責任を果たしていなかったことを指摘する記述だった。
・荒木町長らは「同町職員が違法行為を行わないよう監督指導すべき義務を負っていた」
・荒木町長らは虚偽報告や工事について「調査等をするよう指示を行わず」
・荒木町長らには「同町に対する注意義務違反が認められる」
・荒木町長らは虚偽報告をした職員の説明を「たやすく信用すべきではなかった」
どれも荒木町長ら幹部の不法行為を指摘する記述で、町の杜撰な工事管理や事務手続きを批判した原告住民の主張を認めるものだった。
返還した補助金は「そもそも受領することはなく」損害なし
ところが、住民が求めた賠償額の約1668万円(補助金と加算金の合計)は、その大半が棄却された。理由は、荒木町長らが速やかに虚偽報告の事実を国に報告していれば、そもそも補助金を受給することがなかったからだ。町が国に返還した1667万7534円のうち、補助金部分にあたる1513万8000円はもともと受給できなかったもので、それを返還したとしても、町に損害はないということである。
加算金は荒木町長らの注意義務違反による損害
一方、加算金部分にあたる153万9534円については、荒木町長らによる注意義務違反と「相当因果関係のある損害」と認められた。町が補助金を受給していなければ、加算金を支払う必要もなかったからだ。そして、賠償額が135万2204円に減額されたのは、町の賠償請求に従って工事業者が弁済した202万9322円のうち、加算金部分にあたる18万7330円を差し引いたからである。
町の主張「補助金返還は工事遅延を招いた業者の責任」も認めず
さらに同地裁は、これまで町が続けてきた「国庫補助金の交付決定が取り消されたのは、本件工事が期限内に完了しなかったからであって、本件報告書が虚偽の内容を含んでいたからではない」とする主張を認めなかった。判決の「事実概要」のなかで、補助金返還に至った理由について、同地裁は「同町が本件事業を完了していなかったにもかかわらず、これを完了したとする事実と異なる本件報告書を提出したことが、善良な管理者の注意をもって補助事業を適正に行わず」に補助金適正化法11条1項と14条に違反したとした。
原告住民「杜撰な町政運営が浮き彫りになった」
判決後、原告の住民は「町の杜撰な町政運営の実態が浮き彫りになる判決で、原告としては『完全勝訴』だと考えている」と話した。
町「予想外の判決」で町長が方針を検討中
一方、屋久島町総務課は「予想外の判決で、控訴を含めた今後の方針については、いま町長が検討している」としている。
■補助金不正請求事件・関連記事一覧
>>To TOP PAGE
町長サイドは控訴はしません、出来ません、なぜなら選挙前だからです、テレビ、新聞で自分が杜撰な町政をしてるのが町民にしれわたるからです。
控訴は出来ません!彼等の杜撰な町政がテレビ、新聞で知れ渡るからです、選挙に、これ以上マイナスはなりたく
ないでしょう。
過去にゼロで無いにしても、全国的に見ても
住民訴訟に勝利する事は至難であると歴史が証明している。
其れに勝利したのです。如何に屋久島町の業務管理が杜撰であるか分かります。
今後繰り返さないように、一石を投じたこの訴訟の勝利は大きな意味を持つ。
自分達の非を認め素直に従うべきである。
控訴など持っての他である。
結果からして勝ち目は有りません。
私は控訴して更に世間に改めて周知された方が良いと思います。
恐らく地裁判決は覆らないでしょう。
自分らの不正を屋久島始め全国に再周知される訳ですから。
河野法務事務専門員の見解をお聞きしたいです。