住民訴訟で屋久島町長らに賠償請求 鹿児島県屋久島町・補助金不正請求事件

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虚偽報告で約1668万円を国に返還し「町財政に損害」 鹿児島地裁に訴状送付

住民「町の法的責任を司法の場で明らかに」

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【右】2022年5月に住民監査請求書を提出する小脇清保氏。請求が却下されたことを受けて、住民訴訟で賠償請求することになった
【左】2021年11月に補助金不正請求について町議会で説明する荒木耕治町長(右)。左は日高豊副町長

 鹿児島県屋久島町の水道工事をめぐる補助金不正請求事件で、町は約1668万円を国に返還して町財政に損害を与えたとして、同町の住民が81日、荒木耕治町長に対し、町長や副町長、担当課長に全返還額の賠償請求をするよう求める住民訴訟を提起するため、鹿児島地裁に訴状を送付した。訴状は近日中に受理される予定。

 原告は元町議の小脇清保氏で、今年5月に荒木町長らに全返還額の弁済を求める住民監査請求をしたが、却下されていた。

「虚偽報告を国に報告せず放置し、町に損害」

 訴状によると、水道工事を担当した町生活環境課の矢野和好課長(当時)は、補助金の申請期限だった20213月末の時点で、一部の工事が未完成だったにもかかわらず、『すべての工事が終わった』とする虚偽の報告書を国に提出。その後、荒木町長と日高豊副町長は虚偽報告について把握したが、その事実を国に伝えず、約7カ月にわたって放置し隠蔽した。その結果、町は20223月に国から補助金の返還命令を受け、加算金を含めて約1668万円を一般財源から返還し、同額の損害を町財政に与えた。

町、虚偽報告の検証をせずに「町に法的責任はない」

 この問題をめぐっては、町は補助金返還の原因は業者の工事遅延にあるとして、町に法的責任はないと主張。一方、再発防止策を協議する町の検討委員会(委員長・日高副町長)は、荒木町長や担当職員らに事情を聴くことなく、虚偽報告に関して調査や検証をしていなかったことが屋久島ポストの取材でわかっている。

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屋久島町が国に提出した虚偽の検査調書。この工区では、全体の約15%しか工事が終わっていなかったが、すべての工事が完成したとする虚偽の内容を記載していた

住民「第三者調査せずに責任を業者に押し付け」

 提訴する小脇氏は「第三者委員会による調査もせず、補助金返還の責任を業者に押し付ける町の姿勢は許されない。工事が遅延しても予算の繰り越しをせず、国に虚偽報告をした町の法的責任を司法の場で明らかにしたい」と話している。

 一方、町総務課の岩川茂隆課長は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。

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  1. 激昂仮面

    ややもすると小脇氏は、擁護派議員からは煙たがられているが、これこそ正義、筋の徹った人。
    腐り切った町に鉄槌を打ち込んでほしい。
    正義の報道を続ける屋久島ポストさん共々、日頃からの活躍に敬意を表している。
      
    ご健闘を祈っています。

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