岩山鶴美町議、焼却処分の1年前には違法性を認識 鹿児島・屋久島町議アパート廃材焼却問題

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町議会で不法投棄に罰金を科する条例の制定を提案

「不法投棄は犯罪に当たり、決して許されない行為」と説明
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【左上】町議会で発言する岩山鶴美町議

【左下】岩山町議が焼却処分した廃棄物。畳などが燃え残ったまま放置されていた(202115日、屋久島町安房)=町民提供

【右】岩山町議が廃棄した廃棄物(2020914日、屋久島町安房)=町民提供

 鹿児島県屋久島町の岩山鶴美町議(64)が産業廃棄物を焼却処分した問題をめぐり、岩山町議が20199月の町議会一般質問で、町が独自に不法投棄などに罰金を科する条例の制定を提案していたことが調査報道メディア「屋久島ポスト」の取材でわかった。岩山町議は「不法投棄は犯罪に当たり、決して許されない行為」などと述べ、世界自然遺産・屋久島の環境を守る条例の必要性を荒木耕治町長に説明していた。岩山町議が自分の所有する賃貸アパートのリフォーム工事で出た廃材などを廃棄、焼却したのはその提案から約1年後。岩山町議は屋久島ポストの取材に「産業廃棄物を燃やすことは違法行為にあたるという認識だった」と答えたが、少なくとも廃材焼却の1年前には廃棄物の投棄と焼却が違法であるとの認識を持っていたことになる。

 岩山町議によると、検察は岩山町議を罰金で略式起訴せず、「注意」で処理しており、同様なケースで裁判所から罰金命令を受けた町民からは「捜査機関は不公平だ」との批判が出ている。

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岩山鶴美町議が廃棄した廃棄物。ドアや窓枠、壁板、畳などが放置されていた(2020年9月14日、屋久島町安房)=町民提供

「世界に通じるきれいな屋久島を」

 2019913日にあった町議会一般質問の議事録によると、岩山町議は「ごみのポイ捨てや不法投棄による環境汚染や町の景観の破壊を抑止し、ごみゼロのまちづくりにするために、屋久島町独自の条例をつくるつもりはないか」と質問。荒木町長は各集落で住民説明会を開催することで、「ごみのポイ捨てや不法投棄の抑制につながっていくと考えている」と答弁した。

 続けて、岩山町議は「不法投棄は犯罪に当たるんですね。法律で禁止されていて、決して許されない行為のはずなんです。5年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科せられるんです」と、不法投棄の違法性を説明。町民から不法投棄について相談を受けたことを踏まえ、警察や保健所などで調べたところ、悪質な不法投棄が町内で続いていることを知り、「どこの集落とは言いませんけれど(中略)それだけのことをする人いるんだなって、すごい残念でした」と述べた。

 そして、岩山町議は「世界に通じるきれいな屋久島を、大人も子供も目指していきましょうということで、どうですか町長」と述べ、不法投棄に罰金を科する条例の制定を荒木町長に求めた。
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岩山鶴美町議がリフォーム工事で出た廃材などを焼却処分した現場。燃え残った畳や廃材、金属片などが放置されていた(2021年1月5日、屋久島町安房)=町民提供

 岩山町議が条例制定を求めた背景には、屋久島町内で不法な廃棄物の投棄や焼却をしたとして、事件になっているケースが続いていることがある。鹿児島県警によると、2016年~2020年に屋久島署が廃棄物処理法違反の容疑で書類送検したのは6件で、その後に罰金命令が出た例もある。

 岩山町議が2020年から2021年にかけて産業廃棄物を投棄して焼却した問題は、屋久島ポストが21日に報じて明らかになった。

 岩山町議は取材に屋久島署の捜査を受けたことを認めたうえで、罰金命令ではなく、「検察から注意を受けた」ことを明らかにした。一方、同様なケースで屋久島区検に略式起訴され、屋久島簡裁から罰金命令を受けた町民からは「捜査機関の判断は不公平だ」と批判の声が出ている。

 岩山町議は取材に「産業廃棄物を燃やすことは違法行為にあたるという認識だった」としたうえで、「魔が差してしまった。反省しかない」と述べた。罰金命令を受けなかった点については「検察に聞いてほしい」と話した。
議事録2
岩山鶴美町議が不法投棄に罰金を科する条例の提案をした町議会一般質問
(2019年9月13日開催)の議事録の一部


■岩山鶴美町議の発言要旨(2019913日 町議会一般質問)

 ごみのポイ捨てや不法投棄による環境汚染や町の景観の破壊を抑止し、ごみゼロのまちづくりにするために、屋久島町独自の条例をつくるつもりはないか。

 住民から不法投棄が多いことを知っているかと言われた。私も勉強不足ということで、担当課をはじめ警察、保健所の話を聞いて、現場にも行った。

 そもそも不法投棄というのは犯罪に当たり、法律で禁止されていて、決して許されない行為。5年以下の懲役または1000万円以下の罰金が課せられる。

 警察によると、最近、数件、すごいたちの悪い不法投棄があった。どこの集落とは言わないが、罰金を科せられて検挙したということだ。ああ、やっぱり多くて、それだけのことをする人いるのだと、すごく残念だった。警察も、広報誌などで不法投棄を見つけたら連絡ください、通報してください、とお願いはしているが、減ることはなく、横ばい状態だという。

 屋久島はごみに厳しい取り組み方を徹底しないといけない。屋久島町でごみポイ捨てをすると罰金が科されるという条例をつくると、子どもたちにも周知されて、罰金を払わないといけないということで、子どもも捨てないと思う。

「ごみのポイ捨ては罰金です」と、例えば、生活環境課の中に窓口を設けるのも一つだ。たばこ1本でも許さない、ごみのポイ捨てを許さない、きれいな町をつくっていきましょうということで徹底したい。

 世界に通じるきれいな屋久島を、大人も子どもも目指していきたい。

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