「補助金返還の弁済」を訴え 住民監査請求 鹿児島県屋久島町・補助金不正請求事件
町の「意図的な虚偽の報告」で補助金返還、「業者に責任なし」
再発防止に第三者委員会の設置も要求
住民監査請求書を町監査委員事務局長に手渡す小脇清保氏=中央=ら(2022年5月9日、屋久島町役場議会棟)
鹿児島県屋久島町が水道整備工事で国に補助金を申請する際に、すべての工事が完成したと虚偽の報告をした補助金不正請求事件をめぐり、同町の住民が5月9日、住民監査請求書を町監査委員事務局に提出した。虚偽報告を受けて、国から補助金約1668万円の返還命令を通告され、荒木耕治町長ら幹部と担当職員が町に損害を与えたと主張。全返還額の弁済に加え、再発防止策を検討する第三者委員会の設置を求めている。
住民監査請求書を提出したのは、元町議の小脇清保氏ら2人。小脇氏は現職だった2021年8月、この問題を初めて町議会で指摘した。
約1668万円返還で「町財政に損害」
監査請求書によると、工事を担当した生活環境課の課長と職員は、補助金の申請期限だった2021年3月末の時点で、一部の工事が未完成だったにもかかわらず、「すべての工事が終わった」とする虚偽の報告書を国に提出。その後、荒木町長ら町幹部は虚偽報告について把握したが、その事実を国に伝えず、約7カ月にわたって放置した。
その結果、町は2022年3月に国から補助金の返還命令を通告され、加算金を含めて1667万7534円を返還し、同額の損害を町財政に与えたという。
虚偽報告、荒木町長ら幹部が「国に報告せず放置」
それらの事実を踏まえ、町職員の「意図的な虚偽の報告」と荒木町長らが「(虚偽報告の事実を)国に報告せずに放置」したことが、補助金の返還に至った主要因だと主張。補助金適正化法に違反していることが容易にわかる状況で起きた不正請求であり、「町幹部や町職員の過失は重く、連帯してその全額を弁済する必要がある」としている。
また、監査請求書では、再発防止策を講じるための第三者委員会の設置を要望。現在、町が設置している「屋久島町水道工事管理検討委員会」は、町幹部と建設業界代表の「当事者」だけで構成されているため、「適切な問題の検証や調査は不可能」だとしている。
町は業者に責任転嫁「許されない」
この問題をめぐっては、町は2022年3月の町議会で、補助金返還の責任は工事の遅延を招いた業者側にあるとして、全額を複数の業者に請求する方針を明らかにしている。それに対し、業者からは「工事が未完成なのに、町が勝手に虚偽の報告を国にしたのだから、業者に責任はない」といった批判が出ている。
監査請求書を提出した後、小脇氏は取材に「国に虚偽報告をしたのは町の判断なのに、その責任を業者に押し付ける姿勢は許されない」と批判した。
一方、町総務課は「住民監査請求が出されたことについて、監査委員からは何も聞いていない」として、コメントはしなかった。
住民監査請求は、請求があった日から60日以内に監査を行うことが地方自治法で定められている。また、監査結果に不服がある場合は、請求者は住民訴訟を提起できるとされている。
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怒りましょう。