石田尾茂樹町議が虚偽発言、出張旅費不正めぐる議会討論

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虚偽領収書、意図的か否かをめぐり「記者が『副町長が書けと言ったんだろう』と旅行会社の社員に迫った」→実際はその事実なし

石田尾町議、町議会全員協議会で認める

石田尾町議)反対討論2


 屋久島町幹部らによる出張旅費不正精算を調査する百条委員会設置案をめぐる議会討論で、石田尾茂樹町議が虚偽発言をしていたことがわかった。岩川浩一副町長(当時)が不正精算に使った虚偽領収書が「意図的に発行された」と報じた新聞記事について、石田尾町議は「記者が『副町長が(虚偽領収書を)書けと言ったんだろう』ということで(旅行会社の社員に)迫っている」と発言。石田尾町議が記者らを強要の疑いで刑事告発したことを踏まえ、意図的であったか否かは疑問だとしたが、実際に記者がそのように発言した事実は確認できず、告発の容疑も認められなかった。

 石田尾町議の虚偽発言は、2020年9月25日の町議会で提案された百条委設置案に対する反対討論であった。

石田尾町議、自ら記者らを刑事告発して百条委に反対

 岩川副町長らが不正精算に使った虚偽領収書について、意図的に発行されたとする提案理由に対し、石田尾町議は「意図的であったか意図的でなかったかというのは(疑問で)、いま(記者らが)強要で告発されている」と発言。虚偽領収書の発行が「意図的だった」と報じた記者が「『副町長が書けと言ったんだろう』ということで(旅行会社の社員に)迫っている」「(社員は)『それは違う』というふうに言ったのに、『言え』ということで強要されている」と述べて、百条委設置案に反対した。

 同議会では言及しなかったが、石田尾議長は同年4月、自分自身が告発人となって、複数の町民と一緒に記者ら4人を刑事告発していた。

石田尾町議)反対討論20200925

虚偽領収書などの出張旅費不正精算について調査する百条委員会設置案に対して、反対討論する石田尾茂樹町議(2020年9月25日、屋久島町議会)


虚偽領収書は意図的 記者らの容疑は認められず

 だが、岩川前副町長は詐欺容疑、虚偽領収書を発行した元社員は詐欺ほう助容疑が、それぞれ検察で認められ、同年10月に起訴猶予処分になった。つまり、虚偽領収書の発行は意図的だったということだ。

 一方、石田尾町議が告発した記者らは警察の調べで容疑を否認したうえで、検察で調べを受けることなく不起訴処分となった。

石田尾町議、議会発言の根拠示さず

 この虚偽発言について、関係者から指摘を受けた石田尾町議は8月16日にあった町議会全員協議会で、「副町長が書けと言ったんだろう」と記者が発言した事実はなかったことを認めた。一方、虚偽領収書の取材を受けた旅行会社の元社員が録音した記録を踏まえ、「記者がそう言ったと判断した」と述べたが、その根拠となる具体的な録音記録や録音を書き起こした文書は示さなかった。

■石田尾議長 虚偽発言問題記事一覧


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  1. 小脇清保

    当時、何ゆえに、ここまで議員としての立場も考えず、町長や副町長の不正を擁護するのかと、不思議に思ったものでした。
    地域性なのか? 何か恩返しなのか? などと理解に苦しみました。
    その後も一貫して態度が変わることがないところから考えると、何らかの利害関係があることは間違いなさそうですね。
    残りの任期を考えると、まだ3年を残していますが、議長として議会全体をミスリードして行くのでは?と極めて心配です。
    監視の目を緩めてはなりません。

  2. 問題となる取材の前日

    石田尾町議が「明日はおもしろい事が起こるよ⁉️」と、周囲に洩らしていたのは、記者らを強要の疑いで刑事告発するストーリーが、ある程度予測できていたからなのではないのでしょうか?
    証拠となるヴォイスレコーダーの仕込みとか、ニセの領収書を発行した旅行会社の社員が、記者らにのらりくらり応対する作戦とか、そんな入れ知恵をしたからこそ、彼の中で勝手に妄想が膨らんだのでは?

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