【やくしま無責任語録】(4) 定番の逃げ口上「記憶にございません」と宣って責任転嫁/日高好作町議
虚偽領収書の取材に「書きたいなら自由に書け」
買ってもいない航空券の領収書で出張旅費精算
家族旅行中に宿泊費や日当、交通費も受け取り
(この連載は随時掲載します)
補助金不正請求や出張旅費着服などの問題が絶えない屋久島町。数々の不正や不祥事が起こっても、町幹部らが説明責任を果たさない状況は、この町が地方自治体の体をなしていないことを物語っている。この連載では、屋久島町政を歪める数々の発言を【やくしま無責任語録】と題して配信。
4回目は、架空の領収書で出張旅費を清算したうえ、家族旅行中も公費から宿泊費や日当などを受け取っていた日高好作町議の無責任な発言を紹介する。
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実際には買っていない航空券の架空領収書で出張旅費を不正清算し、さらに家族旅行中も公費から宿泊費や日当、交通費を受け取っていたとなれば、これは大問題である。しかも、それが屋久島町民の代表である町議の行為となれば、町民に対して、事情を詳細に説明する責任があるのは当然だ。
日高好作町議が出張旅費の精算書に添付した架空の領収書。航空券代として計4万8180円と記載されているが、この領収書を発行した旅行会社には、日高町議が航空券を購入した記録は残されていなかった
「書きたいなら書け」と開き直り
そこで、取材で説明を求めると、その町議は言い放った。
「まあ、自由に書いてくださいよ」
そして、自身の名前を挙げて、こう開き直った。
「日高好作がやりましたと、書きたいなら、書いてください」
ただ事情を聴いただけなのに、これほどぞんざいな対応をするようでは、「私は不正行為をしました」と認めているようなものだ。
記憶ないのに自分で調査はせず
だが、この日高好作町議は、自身の非を認めたわけではなかった。監査や町議会で定番の逃げ口上「記憶にございません」と宣ったきり、自分で搭乗記録などを調査することもなく、不正清算をうやむやにしようとしているのだ。
架空領収書について説明を拒否する日高好作町議(2022年5月24日、屋久島町役場議会棟)
「出張精算は職員に任せていた」と責任転嫁
なんとも無責任な町議だが、その無責任さは、これでは終わらない。町の監査に対して、こんな説明も
したというのだ。
「出張精算は議会事務局の職員に任せていた」
これでは、議会事務局の町職員に責任を擦り付けているのと同じである。極悪非道な銀行幹部が登場するテレビドラマ「半沢直樹」で、堺雅人さん演じる主役の半沢が「上司の失敗は部下の責任!」とよく言っていたが、日高町議の対応はその典型だ。
町職員「領収書は日高町議から受け取ったと思う」
そして気の毒なのは、責任を押し付けられた格好となった職員である。そこで、その職員に話を聴いてみると、「領収書は日高町議から受け取ったと思う」と言う。だが、問題の出張があった2016年当時、日高町議は議会トップの議長を務めていて、いま現在では7期目を迎えるベテラン町議だ。職員にとって、立場の差は歴然としており、面と向かって抗議ができるはずもない。
【動画】架空領収書について説明を拒否する日高好作町議(2022年5月24日、屋久島町役場議会棟)
日高町議も自分の不正調査に自ら反対
こうなると、頼みの綱は町政の監視役である町議会なのだが、これまでと同様にまったく役に立たない。今年6月の定例会には、日高町議や岩川俊広町議らの虚偽領収書について調査する百条委員会設置案が提案されたが、反対多数であっさりと否決。日高町議は岩川町議とともに採決に参加し、自分たちの不正を調査する百条委に自ら反対するという、前代未聞の行動に出た。
かつて石田尾茂樹議長が議会で、旅費不正を追及する町議に対して「刑事告発すればいい」と挑発していたが、またしても、司法の判断を仰ぐしかないのだろうか。

虚偽領収書の発行経緯などを調査する百条委員会の設置案に対する各町議の賛否を表示するモニター画面。日高好作町議と岩川俊広町議も調査の対象だったが、自分自身で調査に反対した(2022年6月22日)
■やくしま無責任語録・記事一覧
すでに取材をされているとは思いますが、日高好作議員は不正が指摘された分だけでも、着服したお金を返還したのでしょうか?
返還していないのであれば、極めて悪質だと思います。。
今までの不正を指摘された人たちは、全員が着服したお金を町に返しています。
それでも刑事告発された人たちは、お金を返還したからこそ、起訴猶予になって裁判を免れてのではないでしょうか?
このまま、日高町議が記憶にないを口実にして押し通すようでしたら、刑事告発は止む無しだと思うのですが、どうでしょうか?
議会も百条委員会を拒んでいるようなので、これは仕方がないと思います。
これまで告発された人たちと同じように、ニセの領収書を使ったのですから、それこそ不平等になってしまいます。
石川県に足を伸ばした家族旅行というのも、真実は家族旅行ではなかったのではないかとさえ思ってしまいます。
日高好作議員、素直に認めて返還されたほうが良いと思いますが、いかがでしょうか。
もし家族旅行でなかったとすれば、そういう事だったのかもしれませんね。
記憶にないで押し通さなければ、また別の問題も起きかねませんもんね。
百条委員会で、調査されるなんてとんでもないことですよね⁉️
家族にも知られたくない、極々個人的な事情のプライバシーの侵害になります。
これは黙秘権を主張したくなる気持ちも理解できます。
バレたら非常にまずいですものね。