【取材後記】妄言や虚言が飛び交う屋久島町議会/編集委員会
その場しのぎの発言で議会審議を歪める
屋久島町議会の議員の多くは、自分たちの発言と判断が議事録に残り、その後もずっと町民に見られるということを意識していないのではないか――。
今月から始めた連載【やくしま無責任語録】の取材をしていると、そう思わざるを得ない町議の言動が次々と出てきます。
町議による数々の無責任発言
すでに記事を配信したなかでは、荒木耕治町長の虚偽答弁を信じて、町長の出張旅費着服を証言した町民に「名乗り出られるのか」と迫った岩山鶴美町議。架空の領収書で出張旅費の不正精算をしておきながら、「記憶にございません」「予約した時に(領収書を)受け取った」などと釈明したうえで、不正調査の百条委員会に自ら反対した日高好作、岩川俊広の両町議。
そして、いずれ連載でも取り上げますが、虚偽領収書の不正に関わった岩川浩一前副町長と旅行会社の元社員を庇うために、この2人を取材した記者らを自ら刑事告発したうえで、その告発を理由に百条委に反対した石田尾茂樹町議。ところが、記者らの容疑は認められず、石田尾町議が庇ったはずの岩川副町長は詐欺、元社員は詐欺ほう助の容疑がそれぞれ認められ、2人は起訴猶予処分になりました。
まだまだ他にもたくさんありますが、これほどの妄言や虚言が飛び交う議会は、おそらく屋久島町議会だけでしょう。
屋久島ポストは事実に基づく報道
屋久島ポストについて、議会トップの石田尾議長や多くの町議は「報道ではない」として、議会取材を拒否していますが、そんなことはなく、しっかりと基本を守って取材しています。記事の内容は、すべて客観的な証拠や事実に基づいており、関係者からの不確実な情報は、必ず事実か否かの裏付けを取ってから報道しています。当然のことではありますが、憶測や思い込みなどで記事を出すことはなく、もちろん、嘘は絶対にありません。
町議会、事実確認せずに発言したまま放置
それに対し、屋久島町議会はどうでしょう。
先に記したケースをみると、議場での発言について、事実か否かの確認や検証をすることなく、その場しのぎで判断しているとしか思えません。そして、各町議の発言から歳月が経ち、当時は不確実であった事実が判明すると、その発言の前提が崩れてしまったり、結果的に虚偽発言になったりするのです。
人の記憶は薄れても、議事録には発言がしっかり刻まれます。さらに本会議については、ユーチューブで配信され、それが半永久的にインターネット上に残ります。そして、その発言に責任を負うのは、屋久島町議会を構成する町議たちであり、そのまま放置することは許されません。
町議会の議事録に目を通す町民は少ないでしょう。それをいいことに、屋久島町議会では無責任な発言が続いているわけですが、今後は一つひとつ拾い上げて、【無責任語録】として読者にお届けしていきます。
■やくしま無責任語録・記事一覧
いまの屋久島町議会は、町長や町役場の幹部に完全に飼い慣らされています。
町長、副町長の不正を擁護して庇った一団は、その後に発覚した自分たちの不正を仲間意識で庇い合う、まったく自浄能力の欠片もない、子飼い集団になっています。
一年後に迫った町長選挙で現職が再選されれば、相も変わらずお粗末な議会運営が続くことでしょう。
どんな人物が対抗馬になるのか予想もつきませんが、健全な議会になってほしいというのが町民の思いでありますし、私もその一人です。
議会が変わったときに、どうなるか興味が湧くところです。
それより、もう現職の立候補は遠慮してもらいたいです。
議会は町長の子飼い集団とは、ピッタリの言葉です。
数人の良識ある議員を除けば、言い当てています。
わが町の、現在、未来を決める議会がこれでは、子供たちの未来が心配です。
では、なぜ子飼い集団が再選されるのか?
ある程度、町民は良識を持っているはずです。
それは何度も表沙汰になる公金着服などの不正行為を知ってますからね。
それでも再選(集票)できるのは、日常生活における「シガラミ」でしょう。
地場産業のない離島なので、子どもたちは仕事を求めて島外に出ていきます。
島に残れるのは自営業や農魚民ら…ほかには「縁故採用」された町役場職員や郵便局員くらいです。
土建業が主な公共事業の根幹な屋久島では、利権絡みが必要悪になってるんじゃないですか?
その家族親戚一同は、そうした「シガラミ」から投票してるのだと思います。
擁護する倫理観ゼロ町議たちも、なんらかの形で「お溢れ頂戴」なのです。
【自分で公金不正請求着服してるのだから、町長らの不正追及などできるはずがない】です!
追及する側は不正皆無でなくてはいけません。追及する町議たちは正にそうです。
※お溢れ頂戴のない生活ができるようになって、初めてまともな町政が実現できるのではないでしょうか?