取材後記

【取材後記】この町長に年160億円の予算は預けられない/編集委員会

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交際費「自分が自由に使えると思っていた」
着服した出張旅費「自分のお金だと思った」

町民の公金を自分の財布のごとく使う異常な金銭感覚

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出張旅費着服問題を受けて、報道陣の取材に応じる屋久島町の荒木耕治町長(2019年12月28日、屋久島町役場)

 屋久島町が使う年間予算は160億円。交際費問題の取材で荒木耕治町長の話を聴き、この人に、こんな大金を預けてはいけないと確信した。自身の裁量で使える年100万円の交際費について、荒木町長はこんなことを言ったのだ。

予算(100万円)を超えなければ自由に使えると思っていた

贈答額は5年で370万円 焼酎930本などを贈答 

 にわかに耳を疑う発言だが、本当にそう信じていたのだろう。過去5年間に国会議員や鹿児島県知事らに贈った焼酎は計930本で、果物や魚介類などの贈答を含めると、その総額は約370万円。特に頼りにしている森山裕衆院議員(鹿児島4)には、高級焼酎「三岳原酒」を140本も贈り、イセエビや水イカなどの魚介類を含めた贈答額は少なくとも50万円というから、常軌を逸した交際費の使い方である。

 そこで、森山事務所に取材すると「個人からの贈り物だとの認識だった」。さらに、荒木町長は不適切な支出だったことを認めたうえで、これまで続けてきた贈答の大半を中止するという。

 つまり、荒木町長が贈答品に使った交際費の大半は、屋久島町民の公金から支出してはいけなかったということだ。

贈答品

荒木耕治町長が国会議員らに送った焼酎やイセエビ、タンカン、アサヒガニ

着服した出張旅費も「自分のお金」

 まさに、町民の公金を自分の財布のごとく使う異常な金銭感覚である。だが、この異常さは2019末に発覚した出張旅費の着服問題で、すでに露呈していた。

 荒木町長は東京などへ出張する際に、町役場が購入した普通運賃の航空券を渡されている。その航空券を使って搭乗すれば何も問題ないのだが、荒木町長はある「妙案」を知ってしまった。空港カウンターで普通運賃の航空券を払い戻し、格安の高齢者割引で買い直すと、その度に数万円の差額が発生して、その全額が自分の財布に残るのだ。

 町民の公金で買った航空券を払い戻すと、自分の手元に数万円が残る。そうであれば、その数万円を町に返金するのが常識的な感覚である。ましてや荒木町長は町のトップであり、小学校の遊具が壊れても直す予算がないなど、町の厳しい財政状況を一番よく知っている。積極的に高齢者割引で航空券を買い直し、その差額をどんどん町に戻し入れていけば、町民の喜ぶ顔が思い浮かぶはずである。

荒木町長取材
出張旅費着服問題で報道陣に囲まれる屋久島町の荒木耕治町長(2019年12月17日、屋久島町役場)

高齢者割引を悪用して約200万円を着服

 ところが、荒木町長は町民のことを気にも留めず、その差額を自分の懐に入れ続けた。そして、いつの間にか、その総額は約200万円にも膨れ上がっていた。

 2019年末の町議会一般質問で、この旅費着服問題を指摘された荒木町長は、当初は強気に完全否定した。だが、報道に追及された末に一転して謝罪し、議会での虚偽答弁も認めた。

 その一連の取材のなかで、差額を返金しなかった理由を問われた荒木町長は、こう答えている。

この(普通運賃の航空券を渡された)時点で、私は、これは自分のお金だという認識だった

 さらに、その差額が町民の税金であるという認識を問いただされ、こう言い切った。

その時は、全然そういう認識はなかったというのが事実だ

 要するに、荒木町長にとって町民の公金は、一度でも手にしてしまえば、すべてが「自分のお金」だということである。


【動画】出張旅費着服問題で取材に応じる屋久島町の荒木耕治町長(2019年12月28日、屋久島町役場)

「反省」しても変わらぬ金銭感覚

 その取材から29カ月。旅費着服問題で「反省」したはずの荒木町長だが、いま問題になっている交際費についても、「自分が自由に使えると思っていた」と言っており、町民の公金に対する認識は何も変わっていない。旅費着服では自分自身に半年無給の制裁をして、検察で起訴猶予処分まで受けても、その異常な金銭感覚は変わらなかったのである。

 私たち町民の暮らしを支える年間予算の160億円。これ以上、荒木町長に預けるわけにはいかない。

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  1. 町民

    親の残した地盤で苦労も無く町長になり、知識も無く、金銭感覚も無く、自分のポリシーも無く、こんな人が屋久島を纏められると思いますか?
    一期目は本人もさすがに頑張ったでしょう。
    二期目は口永良部島の噴火で助かりました。
    三期目で落選すべきでした。
    これは我々町民が馬鹿でした。
    振り返ると、この三期目の途中ですが島のために何をしましたか?
    不祥事続きばかりです。
    来年は選挙です!
    荒木さん4期目をめざして下さい。
    韓国の政治をご存知ですよね。政権が代わると前大統領はパクれるんです。取り巻きも一網打尽!
    早くその日が来るのを待ってます。
    だから荒木さん来年も出てくださいよ!

  2. 貴方の後輩です

    私も亜細亜大学を出ました。
    40年も歳の差があります。
    私の時代は結構難しかったです。
    あんまり亜細亜大学出身だと言うことを吹聴しないでください。
    同じレベルに見られたくありません。

  3. あなたの後輩さん

    現在の亜細亜大学と彼の頃とは全然レベルが違いますよ、皆さん承知してます、だから自慢したいんでしょう。

  4. 安房よかにせ

    公私の区別がつかない御仁が屋久島町のトップに君臨している、この悲しい現実。
    確か荒木町長は、屋久島町長に就任する以前は、旧上屋久町の町議や議長職も務めていたと思うのですが、この間特別職の地方公務員としての心得について、一体何を学んでいたのでしょうか?
    <予算(100万円)を超えなければ自由に使えると思っていた>
    荒木町長の町長交際費についての発言ですが、町長職三期目の人が恥ずかしくもなく、よくこんなことが言えたものです。
    このような人が、いつまでも町のトップに居座っている限り、屋久島町は日本の常識から取り残されていくだけです。
    来年秋の屋久島町長3期目の任期満了をもって、町長職からの退陣を要求します。

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