虚偽発言「対応しないのも一つの対応」と説明拒否 石田尾議長 虚偽発言問題

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説明責任の放棄に町議「議会トップとして許されない」

町議会で事情説明を約束  一転して反故に
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屋久島町議会の議長席から議員の発言を制止する石田尾茂樹議長(2021年12月7日、屋久島町議会)

 屋久島町幹部らが出張旅費精算で使った虚偽領収書の不正調査に反対する際に、議場で虚偽発言をしていた石田尾茂樹議長が関係者への事情説明をせずに、そのまま放置する方針を示していることがわかった。石田尾議長は事情説明することを町議会に約束していたが、一転して「対応しないのも一つの対応だ」と議会事務局に伝えてきたという。町議会のなかからは「議会のトップとして説明責任の放棄は許されない」などと批判の声が出ている。


虚偽領収書の不正調査に虚偽発言で反対

 石田尾議長の虚偽発言は2020年の9月議会で提案された百条委員会設置案に対する反対討論であった。虚偽領収書の発行が意図的であったか否かをめぐり、石田尾議長は領収書を発行した旅行会社の元社員が新聞記者らに「意図的」だったとする証言を強要されたと主張した。だが、その後に証言の強要はなかったことが判明。その一方、元社員は検察で詐欺ほう助の容疑事実が認められたうえで、懲戒解雇などで社会的制裁を受けたとして起訴猶予処分になった。

 町関係者によると、事情説明を求められていた石田尾議長は1111日までに議会事務局に対し、「対応しないのも一つの対応だということで、今後も対応(回答)しない」と伝えてきたという。

事情説明 各議員に約束したのに「お答えする必要がない」

 この問題について、石田尾議長は816日の町議会全員協議会で虚偽発言だったことを認めたうえで、発言した経緯などを関係者に事情説明することを約束。だが、その後に関係者に文書を送り、議会規則などで閉会後は議事録の訂正ができないことを理由に、「お答えする必要がない」と説明を拒否していた。

町議会から厳しい批判

 事情説明を拒否する石田尾議長に対し、町議会のなかからは「議長は各議員の不規則発言などについて指摘する立場なのに、自分自身の虚偽発言について説明しないのはあり得ない」「議会運営に責任をもつ議会のトップとして、説明責任の放棄は許されない」などと批判の声が出ている。

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