【詳報】贈答200万円 森山衆院議員らを巻き込んで住民訴訟 屋久島町長交際費問題
1件10万円分の贈答など返還請求 「社会通念上妥当と認められる額を逸脱」
首相や国会議員、鹿児島県知事らに高級焼酎などを恒例で
【左上】屋久島町の荒木耕治町長【中央上】国会議事堂(Wikimedia Commons より)【右上】森山裕衆院議員(Wikimedia Commons より)
【下】荒木町長が贈答した焼酎「三岳原酒」
屋久島町の荒木耕治町長が続ける高額贈答は、ついに自民党の森山裕衆院議員(鹿児島4区)らを巻き込む住民訴訟に――。
荒木町長が交際費で国会議員らに高額の贈答をしたのは違法な支出だとして、同町の住民が町を相手取り、荒木町長に贈答で使った約200万円を賠償請求するよう求める住民訴訟を提起した。過去5年間に国会議員や鹿児島県知事らに贈答した55件について、「社会通念上妥当と認められる額を逸脱した支出」だと主張。1件で10万円分の高級焼酎を贈った例もあり、公費を使った高額贈答に対する司法の判断が注目される。
原告の住民が提出した訴状は昨年11月末に鹿児島地裁で受理され、第1回口頭弁論は2月6日に開かれる。
森山衆院議員に50万円、民間会社社長に38万円・・・・・・
訴状によると、荒木町長は自身の裁量で支出できる町長交際費を使い、2017年度~2021年度の5年間に国会議員や鹿児島県知事らに高級焼酎や魚介類などの高額な贈答を継続。そのうちの支出で、自民党の森山裕衆院議員(鹿児島4区)に12件で49万5266円、民間会社社長に8件で38万4809円、菅義偉前首相を含む国会議員や鹿児島県の塩田康一知事らに35件で99万6513円の計55件192万7588円について、地方自治法や地方財政法などに違反する支出だとして、荒木町長はその全額を町に返還すべきだとしている。
「納税者である町民の理解が得られない金額」
今回の提訴で返還を求められた支出額のなかには、森山衆院議員や民間会社社長に対して支出した1件で数万円~10万円分の贈答も複数ある。訴状のなかで、原告の住民は「社会通念上妥当と認められる額を逸脱した支出」「納税者である町民の理解が得られない金額」などと主張している。
荒木町長、贈答は「妥当」 一方で大半の贈答は中止
森山衆院議員らへの高額贈答は、屋久島ポストが昨年8月に報じて明らかになった。報道を受けて、町議会で問題を指摘された荒木町長は一連の贈答について「妥当だと思う」と主張。だが一方で、その後はこれまで恒例で続けてきた国会議員や県知事らへの贈答をすべて中止し、姉妹都市盟約を結んだ地方自治体などへの「最小限の贈答」に留めている。
町総務課「裁判に協力して結果に従いたい」
屋久島町総務課の岩川茂隆課長は取材に、昨年末に訴状を受け取ったことを認めたうえで、「訴状の内容を確認しながら、今後は裁判に協力して、裁判の結果に従いたい」としている。
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