荒木町長、国会議員への焼酎贈答 すべて中断 屋久島町長交際費・住民訴訟
被告町、国会議員への贈答は「重要かつ必要不可欠」と主張 ➡ なのに昨年7月以降の贈答は一切なし
50万円分 贈答の森山衆院議員もゼロに
【左上】屋久島町の荒木耕治町長【中央上】国会議事堂(Wikimedia Commons より)【右上】森山裕衆院議員(Wikimedia Commons より)
【下】荒木町長が贈答した焼酎「三岳原酒」
屋久島町の荒木耕治町長が交際費で国会議員らに高額の贈答をしたのは違法な支出だとして、同町の住民が町を相手取り、荒木町長に贈答で使った約200万円を賠償請求するよう求めた住民訴訟――。
4月17日にある第2回口頭弁論を前に、荒木町長がこれまで定期的に続けてきた国会議員への贈答について、2022年7月以降はすべて中断していることがわかった。荒木町長ら被告側は住民訴訟で、安定的な町政運営のためには、国会議員への贈答は「重要かつ必要不可欠」と答弁しており、その主張と大きく矛盾する格好だ。
屋久島ポストは同年6月以降に町長交際費の問題を本格的に取材し、8月に初報の記事を配信。その報道を踏まえ、この問題が町議会で指摘されたことなどを受けて、荒木町長は国会議員への贈答を中断したとみられる。
国会議員への贈答 昨年6月を最後に途絶える
町が開示した交際費の支出記録によると、荒木町長は2022年6月に「衆議院議員」(※個人名は黒塗り非開示)らに屋久島産の焼酎11本を贈り、送料を含めて計2万6030円を支出した。それを踏まえ、町がウェブサイトで公表している町長交際費の支出記録をみると、同年7月~2023年2月は国会議員へ贈った記録は一切なくなり、2022年6月を最後に贈答が途絶えている。
【左】屋久島町が開示した交際費使用伺い。2022年6月に「衆議院議員」らに焼酎を贈答して以降、国会議員への贈答は中断されている【右】同月に贈答された焼酎の請求書
町「国会議員は国とのパイプ」として贈答を継続
一方、荒木町長ら被告側は住民訴訟で、国会議員に贈答を続ける理由として、「直接的に国とのパイプとなりえる国会議員とのつながりを維持し、発展させていくことは町政にとって重要かつ必要不可欠なもの」としたうえで、「これまでの助力、協力に対する謝意を示すとともに、今後とも一層の信頼関係を維持、増進することを目的としてなされた」と説明。そして、今後も国会議員への贈答を継続することを前提に、一連の贈答は「社会通念上著しく妥当性を欠き裁量権の範囲を逸脱、濫用したとすることはできない」と主張している。
森山衆院議員には高級焼酎140本
荒木町長の交際費をめぐっては、2017~2021年度の5年間に約370万円が焼酎や果物などの贈答で支出され、そのうち約122万円分は国会議員に対する贈答だったことが屋久島ポストの取材でわかっている。特に多いのは自民党の森山裕衆院議員(鹿児島4区)で、取材で判明しただけでも計12件の贈答で約50万円を支出。東京・永田町の森山事務所に贈られた高級焼酎「三岳原酒」は約140本にもなり、1回にまとめて36本を贈答して、約10万円を支出したケースもあった。
住民訴訟 4月17日に第2回口頭弁論
町長交際費に対する住民訴訟は2022年11月に鹿児島地裁で提訴され、2023年2月6日あった第1回口頭弁論に続き、第2回目が4月17日に開かれる。
訴状によると、荒木町長は自身の裁量で支出できる町長交際費を使い、2017年度~2021年度の5年間に国会議員や鹿児島県知事らに高級焼酎や魚介類などの高額な贈答を継続。そのうちの支出で、自民党の森山裕衆院議員(鹿児島4区)に12件で49万5266円、民間会社社長に8件で38万4809円、菅義偉前首相を含む国会議員や鹿児島県の塩田康一知事らに35件で99万6513円の計55件192万7588円について、地方自治法や地方財政法などに違反する支出だとして、荒木町長はその全額を町に返還すべきだとしている。
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