JTBパブリッシング、町に海底ごみの廃棄実費を報告せず放置 屋久島町・環境保全プロジェクト
荒木町長「業者に廃棄実費を確認する」と3月議会で答弁 ➡ JTBパブリッシング、町に回答しないまま1カ月以上が経過
【左上】屋久島町「ふるさと納税」のロゴ(町ウェブサイトより)【右上】海底清掃で回収されたごみの写真。屋久島町の委託業務として、業者が配信したウェブサイト記事に掲載されている(ocean+α「ふるさと納税で屋久島の海をきれいに! ダイバーたちが世界遺産の海を次世代に繋ぐ」より)【下】屋久島町役場
ふるさと納税で「屋久島の自然を守って欲しい」と寄付された1700万円を活用して、屋久島町が2022年度に実施した海底清掃を主体とする環境保全事業で、総事業費の大半が海底清掃そのものではなく、屋久島の観光情報などを伝える冊子や動画の制作費に支出された問題――。
同事業で回収したごみの廃棄費用をめぐり、業務を請け負ったJTBパブリッシング(本社・東京)が詳細な廃棄実費を報告しないまま、町の問い合わせに回答していないことが4月18日、同町の観光まちづくり課への取材でわかった。荒木耕治町長は3月11日の町議会一般質問で、委託業者に廃棄実費を確認して報告すると答弁しており、実質的に同社が1カ月以上にわたって問題を放置する状況が続いている。
ごみの廃棄費用、事業終了後に実費精算せず
この事業は旅行大手JTBの出版部門を担う同社が企画を提案し、競合他社との入札をすることなく約1700万円の総事業費を提示して、独占的に町と特命随意契約を締結。だが、事業実施後に実費精算するはずだった「ゴミ回収廃棄費用」100万円などが未精算だったため、町議会で実際に回収したごみの量や廃棄実費を確認する一般質問が出されていた。
担当課長「回答が遅れている理由は聞いていない」
同課の有馬照幸課長は取材に「JTBパブリッシングに確認しているが、まだ回答が来ていない」と説明。それに対し、屋久島ポストが「回答の催促に対して、JTBパブリッシングはどのように説明しているのか」と尋ねると、有馬課長は催促した回数はわからないとしたうえで、業者から「回答が遅れている理由は聞いていない」とした。
JTBパブリッシング「実費精算は必要ない」と主張
廃棄実費について同社ブランド戦略室は、これまでの屋久島ポストの取材に対し、同事業の業務委託契約が単価や数量に左右されない「総価契約」であることを理由に、「実費精算は必要ない」として具体的な金額を明らかにしていない。また、3月の町議会一般質問を前に、同様の問い合わせをした渡辺千護町議に対しても、ごみの総量や廃棄実費について詳細な回答を避けている。