海底清掃問題

「離島経済新聞」住民監査請求に触れずに海底清掃事業を報道 屋久島町・環境保全プロジェクト

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2023年度は「山ほどの海洋ごみ回収」と報道 
一方、2022年度の海底清掃は計2時間、事業費1700万円の大半は広報費の事実を伝えず

屋久島町議「条例違反の支出」として住民監査請求
離島経済新聞記事
屋久島町の海底清掃事業について報じた「離島経済新聞」の記事画面

 ふるさと納税で「屋久島の自然を守って欲しい」と寄付された1700万円を活用して、屋久島町が2022年度に実施した海底清掃を主体とする環境保全事業で、総事業費の大半が海底清掃そのものではなく、屋久島の観光情報などを紹介する冊子や動画の制作費に支出された問題――。

 全国の離島に関する情報を発信している「離島経済新聞」は58日、同事業の活動内容を紹介する記事「ふるさと納税活用し山ほどの海洋ごみ回収 屋久島でダイバーや漁業者が活動中」を掲載した。

2023年度のごみは「大きな山になりそう」

 記事では、2023年度の活動実績を中心に取り上げ、同年度中に計12回の海底・海岸清掃を実施したと報告。さらに、活動で回収したごみについては、「プラスチックごみや漁具など1立米のフレコンバッグで約32袋。積み上げたら大きな山になりそうです」などと紹介している。

2022年度、ごみ廃棄費と交通宿泊費は未精算のまま

 その一方、2022年度の同事業をめぐり、総事業費1700万円の大半が観光ガイド冊子や動画の制作費などに支出されたことを受けて、屋久島町議会の議員が出した「条例に違反する支出」などとする住民監査請求については、記事では一切触れなかった。この住民監査請求では、実際に海底清掃で潜水したのが計2時間だったことや、事業終了後に実費精算するはずだった海底ごみの廃棄費と交通宿泊費が未精算になっていることなどについても、「違法または不当な事業費の支出」と指摘されている。

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