荒木町長、再発防止策は「組織内の検討」で第三者性なし 鹿児島県屋久島町・補助金不正請求事件
第三者委員会は住民監査請求の結果を踏まえ検討
工事業者への賠償請求は不透明
【動画】補助金不正請求の再発防止策などについて、一般質問で答弁する荒木耕治町長(2022年6月15日、屋久島町議会、同町議会YouTubeチャンネルより)
※サムネル画像は町役場内の議会中継モニター画面を撮影
鹿児島県屋久島町が同町の水道工事で国から補助金を受ける際に、虚偽の工事完成日などを報告した補助金不正請求事件をめぐり、荒木耕治町長は6月15日にあった町議会一般質問で、再発防止策を協議した「屋久島町水道工事管理検討委員会」について、「組織内の検討」だったとして、第三者性がなかったことを認めた。第三者委員会による調査が必要だとの指摘には、いま監査が進んでいる住民監査請求の結果を踏まえて判断するとした。また、補助金返還の責任について、日高豊副町長は「基本的には(工事が遅れた)業者にある」と従来の考えを示す一方、今後の法的な検討の結果によっては、全額を賠償請求できない可能性があることを示唆した。
検討委員会は「内部処理で是正を図る目的」
この日にあった町議会で、渡辺千護町議が一般質問に立ち、検討委員会が町幹部と工事関係者の代表で構成されていることを踏まえ、「当事者同士で調査を行うのは適正だと思うのか」と質問。それに対し、荒木町長は「組織内での検討と協議に付し、内部処理により、その是正を図ることを目的につくった委員会」と述べ、第三者性がない検討委員会だったことを認めた。それを受け、渡辺町議が「第三者委員会を立ち上げて調査し、再発防止策を講じるべきではないか」と尋ねると、荒木町長は、いま監査が進んでいる住民監査請求で第三者委員会の設置が求められているとして、「監査報告がどう出るのか推移を見守りたい」と述べた。
全返還額の賠償請求は弁護士に相談中
また、加算金を含め約1668万円の補助金を国に返還した責任について、日高副町長は「基本的な責任は(工事が遅れた)業者にあるというスタンスは変わらない」と答弁。一方で、いま弁護士に相談して法的な検討を続けていることを踏まえ、「その結果、これまで私たちが考えていたことが成就するかどうかは、また違う次元の話になる」と述べ、全返還額を業者に損害請求できない可能性があることを示唆した。
日高副町長、完全な第三者は再発防止策の検討に「必要ない」
閉会後、検討委員会の委員長を務めた日高副町長は、屋久島ポストの取材に「自分たちの組織としての事務手続き(の問題)を指摘され、それを是正するのに(完全な第三者は)必要ないと判断した」と話した。
工事代金の前払い、検討委員会で検証せず
同検討委員会をめぐっては、委員が町幹部5人に加え、鹿児島県建設業協会の屋久島支部長で、問題となった水道工事に参加していた工事業者の代表1人の計6人で構成されているため、一部の町議から「適切な再発防止策を講じるには、第三者を入れた調査が必要だ」との指摘が出ていた。しかし、町は当事者だけで検討委員会を続け、6月15日に再発防止策を公表したが、工事を終えていない業者に工事代金を前払いした問題については、調査や検証をしていなかったことが屋久島ポストの取材でわかっている。
■屋久島町議会YouTubeチャンネルの動画
「住民監査請求の報告の推移を見守りたい」などと、答弁のトーンが下がっているように感じるのは私だけでしょうか?
当然です。自分たちの事務処理の瑕疵を業者に押し付けるなどというのは言語道断であります。
事実関係を調査すれば自ずとわかることです。
業者選定および入札執行の責任者である、副町長の判断は遅すぎる感があります。
約1668万円の返還金をどうするかの問題です。
いま一般財源で建て替えてはいますが、当たり前のこととは言え、住民に負担させることだけは許すことではないと思っています。
執行部の二人のお茶を濁したような責任の取り方では、到底終わるものではありません。
担当職員も含めて全額負担するのが筋だと思っています。
よその自治体の同じようの事例を学んでください。
しっかりと責任を取っています。