【動画】で検証 岩山鶴美町議の議会発言 犯罪性を認識 鹿児島・屋久島町議アパート廃材焼却問題

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「不法投棄は犯罪に当たる」「世界に通じるきれいな屋久島を」…
その1年後に廃棄し焼却


【動画】2019年9月の屋久島町議会の一般質問で、ごみのポイ捨てや不法投棄に罰金を科す条例制定の提案をした岩山鶴美町議(屋久島町が情報公開制度で開示)

 鹿児島県屋久島町議会の岩山鶴美町議(64)が自身で経営するアパートの廃材を廃棄して焼却した問題をめぐり、調査報道メディア「屋久島ポスト」は、岩山町議が20199月の町議会一般質問で不法投棄の問題について発言した動画を入手し、検証した。この一般質問は、問題の廃材を廃棄して焼却した約1年前のもので、岩山町議はこの時点で「不法投棄は犯罪に当たり、決して許されない行為」と述べるなど、産廃の廃棄と焼却が犯罪に当たることを明確に認識していた。

 動画は屋久島ポストの情報公開請求に対して町が開示した。

 映像を見ると、岩山町議は「不法投棄は犯罪に当たるんですね。法律で禁止されていて、決して許されない行為のはずなんです。5年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科せられるんです」と、不法投棄の違法性を具体的に説明している。また、「世界に通じるきれいな屋久島を、大人も子供も目指していきましょうということで、どうですか町長」とも述べ、ごみのポイ捨てや不法投棄に罰金を科す条例の制定を求める様子も記録されていた。

 岩山町議は屋久島ポストの取材に対して、屋久島警察署の捜査を受けたことを認めたうえで、罰金命令ではなく「検察から注意を受けた」ことを明らかにした。

 同様なケースで、検察に略式起訴され、裁判所から罰金命令を受けた町民からは「不公平な判断だ」と、捜査機関の対応を批判する声が出ている。また、現場を目撃した町民が岩山町議を鹿児島地検に廃棄物処理法違反(投棄の禁止、焼却禁止)の疑いで刑事告発している。
岩山町議一般質問
2019年9月の屋久島町議会の一般質問で、ごみのポイ捨てや不法投棄に罰金を科す条例制定の提案をした岩山鶴美町議(中央)。左は岩山町議が廃棄した産業廃棄物(2020年9月14日、目撃町民提供)、右は産廃を焼却した現場(2021年1月5日、同)

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