【取材後記】屋久島町民の声を無視する監査委員/編集委員会
荒木町長の指示なければ、町民が指摘した不正精算は見て見ぬふり
屋久島町議会の日高好作町議(65)が家族旅行中に出張旅費を不正受給していた問題で、町監査委員の2人を取材するうちに、とても大きな疑問がわいてきました。
この人たちは、屋久島町民のためではなく、荒木耕治町長のために働いているのではないか?
実際に取材メモに残った、これらの言葉を聞かされれば、そう感じる方は多いのではないでしょうか。
「嘘を見抜けなかった」のに調査せず放置
まずは、代表監査委員の朝倉富美雄氏。日高町議が家族旅行の事実を伏せた虚偽の旅費精算書を作成して、宿泊費や日当、交通費を受け取ったことを知っているのに、こう言って、それ以上の調査はしないというのです。
「すでに監査結果を荒木町長に報告しており、嘘を見抜けなかったということだ」
つまり、自分のミスで不正精算を見逃し、それを町民から指摘されても、見て見ぬふりをするということです。その結果、不正に支給された町民のお金は返ってきません。
日高好作町議が町に提出した旅費精算書の一部。5月31日に東京から鹿児島空港に移動して同空港近くに宿泊し、6月1日に屋久島空港へ移動したと記載されているが、実際は私的な家族旅行で石川県を訪ねていた
「町長から問い合わせがない」から町民の指摘は無視
次は、町議会から監査委員に選任されている相良健一郎町議。日高町議の不正精算について、屋久島ポストが取材で何度も指摘しているのに、こう言って、それ以上の調査はしないというのです。
「監査報告は町長部局に出しているので、荒木町長から問い合わせがない限り、監査結果を変えることはない」
つまり、今回の監査は荒木町長から依頼されたので、町民からの指摘や要望は受け付けられないということです。その結果、不正に支給された町民のお金は返ってきません。
まだまだ、他にもたくさん、驚くような発言がありますが、これでは、町民のためではなく、荒木町長のためだけに監査をしているとしか思えません。
日高好作町議が町に提出した旅費精算書の一部。私的な家族旅行中なのにもかかわらず、宿泊費8000円、日当2200円、交通費2000円の計1万2200円を請求していた
荒木町長は「監査の責任を転嫁するな」と苦言
それでは、その荒木町長は、これら監査委員の発言について、どう思うのか。直接、取材で本人に尋ねてみると、極めて常識的な言葉が返ってきました。
「監査委員は独立した立場で監査をしているのだから、(監査の内容について)私がどうこう言うのはおかしい」
さらに、続けて、
「新たな疑義があれば、監査委員が独自の判断で監査するべきではないのか」
まさに、そのとおりです。
そして、私たちが「監査委員は町長から質問や問い合わせがなければ、さらなる調査はしないと言っている」と伝えると、強い口調で、こんな言葉が返ってきました。
「それは向こうが(責任から)逃げている話だ。(監査の)責任を(私に)転嫁しているようなものだ」
これら荒木町長の言葉を聞いて、私たちの疑問は確信へと変わりました。
監査委員の朝倉氏と相良町議は、屋久島町民のためではなく、荒木耕治町長のために監査をしているのです。
アホらしくて、空いた口が塞がりません。
町長を擁護する町議の一人なので、再監査の指示も出ることもないでしょうから、このままでは告発しかありません。
言うまでもなく、我々を含め国民の大切な税金です。
黙りを決め込んでいるのも悪質です。
返還請求だけでなく、詐欺罪も成立する可能性があります。