あす7月8日、住民監査請求の結果報告 鹿児島県屋久島町・補助金不正請求事件

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全返還額の賠償と第三者委の設置について判断へ

荒木町長、再発防止策は「組織内の検討」

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屋久島町が国に提出した虚偽の検査調書

 鹿児島県屋久島町が同町の水道整備工事で国に補助金を申請する際に、すべての工事が完成したと虚偽の報告をした補助金不正請求事件をめぐり、町監査委員は78日、町民から出されていた住民監査請求に対する監査結果報告を公表する。監査請求では、荒木耕治町長ら幹部と職員に対し、国に返還した補助金約1668万円の賠償に加え、再発防止策を検討する第三者委員会の設置を要求。荒木町長は、再発防止策を協議した町の検討委員会について「組織内の検討」だったと認めており、監査委員2人の判断が注目される。

法的期限の2カ月間にわたって監査

 監査請求したのは元町議の小脇清保氏ら2人で、202259日に請求書を町監査委員事務局に提出。朝倉富美雄代表監査委員と町議会から選任されている相良健一郎監査委員が、地方自治法で定められた監査期限の2カ月間にわたって調査してきた。
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住民監査請求を受けて、補助金の不正請求について監査した朝倉富美雄代表監査委員

荒木町長、虚偽報告を国に伝えず7カ月放置

 監査請求書によると、工事を担当した生活環境課の課長と職員は、補助金の申請期限だった20213月末の時点で、一部の工事が未完成だったにもかかわらず、「すべての工事が終わった」とする虚偽の報告書を国に提出。その後、荒木町長ら町幹部は虚偽報告について把握したが、その事実を国に伝えず、約7カ月にわたって放置した。

 その結果、町は20223月に国から補助金の返還命令を通告され、加算金を含めて16677534円を返還し、同額の損害を町財政に与えたという。

「意図的な虚偽報告」で補助金適正化法に違反

 それらの事実を踏まえ、町職員の「意図的な虚偽の報告」と荒木町長らが「(虚偽報告の事実を)国に報告せずに放置」したことが、補助金の返還に至った主要因だと主張。補助金適正化法に違反していることが容易にわかる状況で起きた不正請求であり、「町幹部や町職員の過失は重く、連帯してその全額を弁済する必要がある」としている。

 また、監査請求書では、再発防止策を講じるための第三者委員会の設置を要望。現在、町が設置している「屋久島町水道工事管理検討委員会」は、町幹部と建設業界代表の「当事者」だけで構成されているため、「適切な問題の検証や調査は不可能」だとしている。

荒木町長答弁

補助金不正請求の再発防止策などについて、一般質問で答弁する荒木耕治町長(2022615日、屋久島町議会、町役場内の議会中継モニター画面を撮影)

町検討委、工事代金の前払い問題は協議せず

 補助金不正請求事件をめぐっては、荒木町長が6月の町議会一般質問で、再発防止策を協議した検討委員会については「組織内の検討」だったとして、第三者性がなかったことを認めている。また、工事終了前に工事代金を業者に前払いし、地方自治法に反する支出をした問題に関して、検討委員会が再発防止策を協議していなかったことが明らかになっている。

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