【被告 答弁書】「もともと貰えなかったものを返還した」に過ぎない 屋久島町補助金不正・住民訴訟

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不正取得の補助金を返還「町に損害なし」 職員の虚偽報告  幹部の管理責任は不問
検査調書)決裁印③
【勝手に押印された決裁印】
国への虚偽報告で提出された工事の検査調書には、荒木耕治町長、日高豊副町長、総務課長、生活環境課の矢野和好課長(当時)の印鑑が押されていた。だが町は答弁書で、担当職員は幹部の決裁を受けていないと説明しており、これらの決裁印が勝手に押されていたことになる

 屋久島町が水道工事で国に補助金を申請する際に虚偽の「工事完成日」などを報告して、国から補助金1668万円の返還命令を受けたのは町幹部の責任だとして、町に対して荒木耕治町長ら幹部3人に損害賠償を命令するように町民が求めた住民訴訟――。

 鹿児島地裁に提出した答弁書で町は、国に虚偽の報告書を提出して、不正に補助金を受け取ったことを認めたうえで、「その(虚偽報告の)事実が発覚したため(補助金の一部を)返還した」と説明。そして、「もともと貰えなかったものを返還した」に過ぎないので、町には損害や責任は一切ないと主張している。

 つまり、一度は虚偽報告で不正に補助金を得たが、その後に返還したので、法的には何も責任はないということだ。しかし、この言い分がとおるなら、物を盗んでも、それがバレたあとに返しさえずれば、何も問題なく許されるということになる。だが、この世の中に、そんな都合のいい話があるはずがない。

答弁書20221128
鹿児島地裁に提出した答弁書で屋久島町は、虚偽報告で補助金の不正受給が発覚して、「もともと貰えなかったものを返還した」に過ぎないなどと主張している

虚偽報告の職員と管理職の幹部は共に「責任なし」

 そして、そもそもだが、しっかり工事の管理をしていれば、予算を次年度に繰り越す手続きをして、補助金の返還を免れたのは明らかだ。それにもかかわらず担当職員は、自分の判断ミスで工事が完成しなかった事実を隠し、すべての工事が完成したとする虚偽の報告書を国に提出。その過程では、町幹部の目を盗んで勝手に決裁印を押し、独断で虚偽報告書を作成していた。

 その事実を踏まえれば、職員には重い責任があるのは明らかだ。さらには、そんな杜撰な事務手続きを許し、それを約7カ間も国に報告することなく放置した町幹部の管理責任は、極めて重いと言わざるを得ない。

 ところが、被告である町は、誰にも法的な責任はないと主張している。

 町の答弁書のなかから、虚偽報告で不正に補助金を得た一方で、「もともと貰えなかったものを返還した」に過ぎないとする主張について、関係する記述を以下に抜粋する。

    

不正に取得した補助金で国に賠償「町には何らの損害もない」

 結局のところ、町による国への補助金の返還(原告はこれをもって荒木ら3名の損害賠償義務の代位履行と解しているようであるが)は、町が自ら不正に取得した補助金をもって自らの国に対する損害賠償義務を履行したということになるから、町には何らの損害もなかったということになるはずである。

「もともと貰えなかったものを返還」 町に損害なし

 平たくいうと、町は年度内に工事を完了できなかったためにもともと交付を受けられなかった補助金を荒木ら3名が町の機関として虚偽の実績報告書を使用して取得したものの、その事実が発覚したため返還した、すなわちもともと貰えなかったものを返還したというに過ぎず、したがって、
荒木ら3名の行為によっては町には何らの損害も生じていないということになるわけである。

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  1. 怒り心頭

    [元々貰えなかったものを返還したに過ぎない」
    こんな馬鹿馬鹿しい答弁書に驚くと同時に笑ってしまった。
    自主財源に乏しい自治体(勿論屋久島町もその一つ)が大きな事業をするときに補助金なしで事業をすることは100%あり得ないのが実情である。
    災害復旧工事でさえ、適用される補助金は無いかを検討しながら事業に取り組むのが常である。
    口永良部島の水道工事は、補助率50%の事業で取り組んでいるはずであるから、もともと補助金として支給されることを前提としている。
    法務相談員は、行政の内容を熟知していないのか?これで論破できると安く見たのか?いずれかであろう。町長、副町長は提出前に目を通しているはずである、
    貴方がた二人は、全く行政の素人だと評価されても仕方ない感じである。
    町長!やがて3期12年が来ようとしている、何にも勉強していませんね。
    今回の住民訴訟に敗訴したら、法務相談員は必要ありませんね。
    公費の無駄です。

  2. 有権者1

    [元々貰えなかったものを返還したに過ぎない」
    ならば何故、虚偽記載不正請求して補助金受領したのですか?
    【バレなかったら着服していた】のでしょ?
    【バレたから返還しただけ】が事実でしょう。
    しかし法務相談員はプロなんですかね?
    この答弁が同相談員からのアドバイスであったとしたら町の不正に加担してると思われても仕方ないですよ。
    町長らも常識疑うが同相談員は如何様な立場で職務遂行なさってるのか?

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