屋久島町、職員と業者の聴取記録「法律的には不存在」 補助金不正・住民訴訟

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「業者に法的責任」 町の主張は検証不可能

公文書開示請求に続き 住民訴訟でも開示を拒否

公文書不存在①
【左】屋久島町が国に提出した虚偽の検査調書【右】屋久島町の荒木耕治町長

 屋久島町が水道工事で補助金を申請する際に虚偽の「工事完成日」などを報告し、国から補助金の返還命令を受けたのは町幹部の責任だとして、同町の住民が町を相手取り、荒木耕治町長ら幹部
3人に約1668万円を賠償請求するように求めた住民訴訟――。

 原告の住民が町に証拠提出を求めている担当職員と工事業者の聴取記録について、町が正式な公文書として保存していないことがわかった。残されているのは聴取した際に書かれた「備忘録」のメモだけで、「法律的には不存在」の文書だという。これまで町は、補助金返還の法的責任は業者側にあると主張してきたが、その重要な根拠となる聴取記録の公文書が存在しない事態となった。

町、聴取記録は「担当者個人が作成した備忘録に過ぎない」

 住民訴訟に先立って、屋久島ポストは昨年6月に公文書開示請求書を町に出し、水道工事を担当した職員と業者に対する聴取記録の開示を求めた。

 その請求に対し、町が昨年715日付で出した「公文書不開示決定通知書」によると、職員と業者の聴取記録をまとめた公文書はなく、残されているのは「担当者において作成したメモ」だけだという。さらに、そのメモは担当者が個人的に作成した「備忘録」に過ぎず、「物理的には存在するものの法律的には不存在」だとして、聴取記録は公文書として開示できないとしていた。

住民訴訟では「原告に有利な証拠」などと開示拒否

 職員と業者の聴取記録をめぐっては、住民訴訟を提起した原告の住民が昨年12月、被告の町に証拠として提出を要請。それに対し、町は「原告に有利な事実、証拠が出てくるかもしれないとの期待、推測の下に(証拠提出の要請を)行っている」としたうえで、原告に有利な証拠の提出は「(原告)自らの手で、自らの責任でなされるべき」などと主張し、聴取記録の証拠提出を拒否している。

聴取記録の公文書 「不存在」でも「法的責任は業者にある」

 補助金返還に至った法的な責任について、これまで町は「工事遅延を招いた業者側にある」と主張し、国に返還した約1668万円の全額を複数の業者に請求。その一方で、不正に関わった担当職員らの処分は一切せず、虚偽報告の責任を不問にしている。

 今回、屋久島ポストの公文書開示請求に続き、住民訴訟でも聴取記録の開示が拒否されたことで、業者側に法的責任があるとする町の主張に対し、住民や町議会を含む第三者が客観的に検証する機会が奪われた格好だ。さらに、聴取記録が公文書として保存されていないため、町の主張を裏付ける重要な根拠が法的には存在しない事態となった。

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  1. 笑える。

    ほんと笑える。
    しかし、正式議事録を残さないという判断は誰がしたのかは確認すべき。
    法務事務専門員(専門家なの?)、町長、副町長の3人のうち誰なのかを。
    証拠の議事録もないのに業者に返還させる予算案に賛成した議員にも取材。
    もちろん反対したといっても議事録の確認しなかった議員にも。
    全員に取材してもらえればさぞかし笑えることでしょう。

  2. 恥を知れ

    全く、今の屋久島町は自治体としての体を成していません。
    恥ずかしくも無いのかなあー

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