【詳報】森山衆院議員に贈答50万円「これまでの助力、協力に対する謝意」 屋久島町長交際費・住民訴訟
住民「社会常識を逸脱した贈答」➡ 町「国会議員との関係維持で必要不可欠」
【左上】屋久島町の荒木耕治町長【中央上】国会議事堂(Wikimedia Commons より)【右上】森山裕衆院議員(Wikimedia Commons より)
【下】荒木町長が贈答した焼酎「三岳原酒」
屋久島町の荒木耕治町長が交際費で国会議員らに高額の贈答をしたのは違法な支出だとして、同町の住民が町を相手取り、荒木町長に贈答で使った約200万円を賠償請求するよう求めた住民訴訟――。
2月6日に鹿児島地裁であった第1回口頭弁論で、自民党の森山裕衆院議員(鹿児島4区)に贈った合計で約50万円分の贈答について、被告の町側は「これまでの助力、協力に対する謝意を示す」ことなどが目的だったと主張した。森山衆院議員への贈答のなかには、1回で約10万円分の高級焼酎36本を送ったケースもあり、原告の住民は「社会的な常識を逸脱した贈答額」などと指摘。これに対し町側は、国とのパイプ役となる国会議員との関係を維持するうえで「重要かつ必要不可欠」な贈答だと反論した。
住民、高級焼酎36本 約10万円の贈答など「違法な支出」
住民は裁判所に提出した訴状で、森山衆院議員に贈った計12件、49万5266円分の贈答について、1件の支出額が平均で約4万1200円になることを踏まえ、「一般的な贈答としては極めて高額」だと指摘。さらに、1回の贈答で9万7299円を支出して、高級焼酎36本を贈るなどした具体例を示し、予算の執行について「必要且つ最小限の限度をこえて、これを支出してならない」と定めた地方財政法などに違反すると主張した。
町、社会通念上「妥当」な支出
それに対し町側は答弁書で、森山衆院議員への贈答について「直接的に国とのパイプとなりえる国会議員とのつながりを維持し、発展させていくことは町政にとって重要かつ必要不可欠」と説明。さらに、森山衆院議員から得られたとする「これまでの助力、
協力に対する謝意を示すとともに、今後とも一層の信頼関係、友好関係を維持、増進することを目的としてなされた」として、社会通念に照らして「妥当」な支出で、町長の裁量権の範囲を逸脱、濫用していないと主張した。
住民が違法な支出だと指摘している森山衆院議員への贈答は以下のとおり。
①2017年8月22日
贈答品:焼酎/三岳原酒×12本
金 額:3万2360円
②2018年4月12日
贈答品:焼酎/三岳原酒×24本
金 額:6万4866円
③2018年11月2日
贈答品:イセエビ
金 額:2万4181円
④2019年5月23日
贈答品:焼酎/三岳原酒×36本
⑤2019年9月25日
贈答品:焼酎/三岳原酒×24本
金 額:6万7407円
⑥2020年9月23日
贈答品:屋久とろ30個、イセエビ、アサヒガニ、水イカ
金 額:2万9245円
⑦2020年12月10日
贈答品:焼酎/三岳原酒×12本
金 額:3万4350円
⑧2021年2月19日
贈答品:屋久とろ30個、魚すりみ、水イカ、塩飛び、地サバ、チレダイ
金 額:2万2181円
⑨2021年3月23日
贈答品:焼酎/三岳原酒×24本
金 額:6万8500円
⑩2021年5月27日
贈答品:焼酎/三岳原酒×3本、三岳×3本
金 額:1万3650円
⑪2021年9月22日
贈答品:水イカ、屋久とろ30個、魚すりみ
金 額:1万8711円
⑫2022年2月21日
贈答品:水イカ、屋久とろ50個、魚すりみ
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