法律専門家、町長の内心を誘導する議会答弁を提案 屋久島町長交際費・住民訴訟
荒木町長、取材に「不適切な贈答」と反省 ➡
専門家の助言で一転「私としては、適切、適法だと考えている」
【左上】屋久島町の荒木耕治町長【中央上】国会議事堂(Wikimedia Commons より)【右上】森山裕衆院議員(Wikimedia Commons より)【下】荒木町長が贈答した焼酎「三岳原酒」
「かりに、適法である、すなわち損害賠償という認識がないままに、町へ当該金額相当の金員を納付すれば、それは町への寄付ということになる」
屋久島町の荒木耕治町長が交際費で国会議員や鹿児島県知事らに続けていた高額贈答をめぐり、荒木町長が町議会一般質問で交際費の返還を求められた場合は、有権者への寄付を禁じた公職選挙法に違反するので返還できないと答弁するよう、法律の専門家から助言されていたことが8月16日、屋久島ポストの取材でわかった。専門家が独自に考えた想定答弁では、「かりに、適法である、すなわち損害賠償という認識がないまま」などと、荒木町長の内心を誘導する形で発言内容を提案。その結果、屋久島ポストの取材で「不適切な贈答」と反省していた荒木町長が、一転して町議会では「妥当な贈答だった」と強弁したとみられる。
返還求める想定質問に「町への寄付になる」
情報公開制度で町が屋久島ポストに開示した行政文書によると、専門家は2022年9月議会の一般質問を前に、複数回にわたってメールを送信して荒木町長の想定答弁を提案。メールを送信した専門家の氏名や肩書は黒塗りで非開示だった。
荒木耕治町長の町議会での想定答弁を助言するため、法律の専門家が屋久島町総務課に送信したメール。「差出人」は黒塗りで非開示となっている
そのなかで専門家は、町議側からの質問として「交際費の支出のうち国会議員に対する焼酎50数本の部分は違法だと考えるので、 町長には町への返還を求めたいと思うのですが、お考えは?」と想定。それに対し、荒木町長には「私としては、本件支出は適切、適法だと考えております」としたうえで、「かりに、適法である、すなわち損害賠償という認識がないままに、
町へ当該金額相当の 金員を納付すれば、それは町への寄付ということになります」と主張するように助言した。
公選法違反の想定で「損害賠償の趣旨で返納するのは嘘になる」
さらに専門家は、荒木町長が有権者への寄付を禁じた公選法違反容疑で事情聴取を受けた場合を想定し、町長の内心を誘導する形で「取り調べの段階で損害賠償の趣旨で返納しましたと弁解すればそれはそれで済むかもしれませんが、それは嘘ということになりますので私としてはそのような言い逃れは到底できません」と答えるように提案。さらに、「曖昧なまま、適当な方法で問題を解決」すると公選法違反になるため、「町長としてはあまりに軽率な対応ではないかと考える次第です」と発言するように指導した。
住民訴訟で違反と判断されない限り「返還しない」
そして結びとして、専門家は「住民訴訟等で当該支出が町長の裁量権を逸脱、濫用した違法なものである、町長は町に賠償すべきであるという判断がなされた場合には当然その判断に従う」として、住民訴訟などで贈答が違法と判断されない限り、「返還することは考えていない」と答えるように促した。
法律の専門家が独自に考えた議員からの質問と、それに対する町長の想定答弁が記載された文書。「損賠賠償という認識がないままに」や「それは嘘ということになります」など、町長の内心に関わる記述は下線が引かれて強調されている
荒木町長、取材に「私の政治は情の部分が多かった」と反省
一連の高額贈答をめぐっては、荒木町長は2022年8月2日の屋久島ポストの取材に対し、「私の政治は情の部分が多かったかもしれないと反省している」と話し、これまでの交際費の使い方が不適切だったことを認めたうえで、今後は金額や頻度を改める方針を示していた。ところが、専門家に助言を受けたのちに開かれた同年9月13日の町議会一般質問になると、荒木町長は反省の弁を述べることなく、一転して「妥当な贈答だった」と答弁した。
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案外、余りにもお粗末な行政運営に、報酬を貰っている手前やむを得ずと言う事でしょう。
法務事務専門員も、我々住民と同じように、このお粗末な行政の被害者かも知れません。
なるべく早い機会に辞退する事をお勧めいたします。
法務事務専門員とは、町役場にとっては「顧問弁護士」のような存在だ。
自分たちの公金支出や行政手続きなどをチェックしてもらい、法的な間違いを起こさないために相談する専門家である。
そして、もし法的に不適切な点が見つかれば、それを指摘して、町長や町役場を正しい方向に導くことが責務であるはずだ。
・・・とは、ある方の弁です。
※ 報酬を貰っているからと「木乃伊取りが木乃伊になる」ではなく、
報酬をもらっている以上は本来の責務を遂行すべしでは?
現状見て決して「我々住民と同じように、このお粗末な行政の被害者」ではありません。