「仕事がきつい」と増員要望 担当課長が謝絶 屋久島町営牧場 過重労働死問題
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屋久島ポスト – The Yakushima Post
着手金330万円 成功報酬は上限660万円で金額は「協議の上定める」
屋久島町役場
屋久島町営牧場で過重労働死した職員の遺族が町を相手取り、約7000万円の損害賠償を求めた訴訟をめぐり、被告の町が着手金330万円、成功報酬660万円(上限額)で代理人の弁護士事務所と契約したことが12月1日、町への取材でわかった。成功報酬については、裁判結果を踏まえた「経済的利益」に対する割合は示されず、町と代理人が「協議の上定める」とされている。すでに契約の予算は荒木耕治町長によって専決処分されており、町議会12月定例会に報告議案が提出される。
町が代理人の委任契約をしたのは鹿児島市の弁護士法人和田久法律事務所。2019年12月に発覚した荒木町長による出張旅費不正事件で、調査や記者会見での説明を担当した新倉哲朗弁護士らが代理人を務める。
訴訟を担当する町産業振興課によると、着手金は330万円で、通常の弁護士報酬の計算式に従って算定した。成功報酬については、弁護士事務所側の意向で、裁判結果を踏まえた経済的利益に対する割合は決めず、上限額を660万円としたうえで、最終的な金額は町と代理人が「協議の上定める」とされている。この契約により、町が負担する上限額は990万円になるという。
訴訟関係者によると、町は11月28日付で答弁書を鹿児島地裁に提出。12月末までに準備書面で詳細な主張をする予定で、第1回目の口頭弁論は来年1月に開かれる見込みだという。
月日が経つのは早いもので、2023(令和5)年も師走に入りました。
さて、4期目の荒木耕治町政がスタートしましたが、その初っ端から屋久島近海における米軍所属の輸送ヘリ「オスプレイ(Osprey)」の墜落事故発生……。
私には、この悲しい出来事が向こう4年間の荒木町政の多難さを暗示しているように思えてなりません。
ところで、屋久島ポストの記事によると、荒木町長は屋久島町営牧場過重労働死訴訟に対応するため、約1000万円の予算を議会に諮ることなく専決処分したようです。
最初からしっかり対応していれば必要なかった公金を、またしても町の一般会計から支出するということです。町には法務事務専門員がいるのに、なぜ今回は鹿児島市の法律事務所と委任契約をしたのか、その違いを聞いてみたいものです。
参考までに、専決処分とは本来は議会の権限である事項を、首長が代わって処分することを言います。
地方自治法第179条に基づく専決処分は、次のいずれかに該当する場合に行うことができます。
①議会が成立しないとき。
②第113条ただし書の場合においてなお会議を開くことができないとき。
③普通地方公共団体の長において議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき。
④議会において議決すべき事件を議決しないとき。
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今回の専決処分は、上記③の理由よる専決処分だと思われるのですが、果たして、この一件が「長において議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないこと」に該当するのでしょうか?
12月定例議会は12月11日(月)開会予定ですし、臨時議会を開くという方法もあったはずです。
なお、首長が地方自治法第179条に基づく専決処分を行ったときは、次の議会でその内容を議会に報告し、承認を求める必要があります。
一人の役場職員が職場の過重労働が原因で死亡した事案だけに、個々の議員がどのような対応をするのか、12月定例議会を最大の関心をもって見守りたいと思います。
町長と町議会のあり方について書いてみたいと思います。
皆さんご承知のように、町長が屋久島町の有権者によって選出されるのと同じように、町議会議員も屋久島町の有権者によって選出されます。
そのような理由から、町長も町議会議員も我々屋久島町有権者の代表者であることに変わりはないわけです。
ゆえに、特に町議の皆さんに申し上げたいのですが、町長の言うことなすこと何もかも賛成するのが議会の仕事だと思っているのであれば、それは大きな間違いです。町民の代表として、町長の町政運営に対して時にはブレーキをかけ、また町長が進むべき道を誤りそうなときには、正しい方向にハンドルを切りなおすよう提言するのが議会本来の役割です。
ところで町長は、議会を敵に回したら何も仕事ができなくなってしまうくらい、議会は法律によって権限を与えられています(地方自治法第96条~第100条の2その他)。
具体的には、次のようなものがあります。
1)条例を設け又は改廃すること。
2)予算を定めること。
3)決算を認定すること。
4)その種類及び金額について政令で定める基準に従い条例で定める契約を締結すること。
5)第100条の規定に基づく「百条委員会」の設置
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次に、いわゆる人事案件と言われる副町長、監査委員、教育長及び教育委員、農業委員会委員については、町長が提案し議会の同意を得て選任することになっていますし、選挙管理委員及び補充員については、議会による選挙で選任することになっています。
このように議会の議決がないと、条例の制定及び改廃は勿論、予算も組めなくなるし工事請負契約も締結できなくなります。さらに、人事案件についても選挙管理委員及び補充員以外については、議会が同意しないと副町長等が選任できないわけですから、町長にとっては仕事どころではなくなってしまいます。
最後に、町長も様々な権限を持っていますが、同様に議会も上述したように色々な権限を持っています。
この首長と議会議員を自治体住民が直接選挙で選ぶ仕組みを二元代表制と言います。 二元代表制の意図するところは、相互のけん制・抑制と均衡によって首長と議会が緊張関係を保ち続けることにあるわけですが、町長に対する我が屋久島町議会の現状は、残念ながら御用組合ならぬ御用議会と言わざるを得ません……。