町議会 取材拒否問題

屋久島町議会議長、取材禁止の判断に法的根拠「全くない」/屋久島ポスト

yakushima-post

石田尾議長、取材禁止の3年半 屋久島ポストは「紳士的にやってきた」

「禁止」から一転「許可」の方針を全員協議会で報告

議員席から取材を拒否する理由を問われた後、手を出して町議の発言を制止する屋久島町議会の石田尾茂樹議長=2021年12月7日、屋久島町役場議会棟

 屋久島町議会がフリーランス記者や独立系ネットメディアなどの議会取材を拒否している問題をめぐり、石田尾茂樹議長が5月2日に開かれた全員協議会で、屋久島ポストに取材を許可する方針を全町議に報告したことが、議会関係者への取材でわかった。町議からは市民メディアの取材を禁止する根拠を問われたが、石田尾議長は「法律の根拠は全くない」としたうえで、取材の可否は「議長判断」と答えたという。

 屋久島ポストは2021年11月の創刊以来、石田尾議長によって議場での撮影と録音を禁止されてきた。それを受けて、屋久島ポストが4月15日付で「議会取材許可申立書」を提出したところ、石田尾議長は4月18日に回答書を出し、一転して取材を許可する旨を伝えてきた。

 この日の全員協議会で石田尾議長は、6月の定例会から屋久島ポストに取材を許可することを全町議に報告。屋久島ポストが3年半にわたり、議場の外に設置された議会中継モニターで取材を続けてきたことを踏まえ、「その間、紳士的に(取材を)やってきたので、許可する判断をした」と説明したという。

 町議からは「(市民メディアなどの取材を禁止する)根拠はどこにあるのか」と問われたが、石田尾議長は「法律の根拠は全くない」としたうえで、「(取材の可否は)地方自治法に基づく傍聴規則の議長判断だ」と述べたという。

 屋久島町議会傍聴規則では、原則として傍聴席での撮影と録音は禁止されているが、特に議長が認めた場合には許可されており、その規定に従ってマスコミ各社は傍聴席で撮影と録音を許可されてきた。

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事
これらの記事も読まれています
記事URLをコピーしました