屋久島町議会特別委のトップも「うそはダメ」 補助金申請書類うそ記載問題
うその記載、「当然、いけないこと」 屋久島町決算審査特別委の榎委員長
屋久島町議会・決算審査特別委員会が視察した水道施設(2021年11月16日、屋久島町の口永良部島、関係者提供)
鹿児島県屋久島町が、同町の水道整備工事で国に補助金の申請をする際に、うその「工事完成日」を文書に記載して補助金1億1000万円を受け取った問題をめぐり、同町議会決算審査特別委員会の榎光徳(えのき・みつのり)委員長が11月17日に調査報道メディア「屋久島ポスト」(編集・発行:地域メディア・屋久島)の取材に応じ、町がうその記載をしたことについて「いけないことだと思う」と答えた。工事の決算を審議する特別委のトップが初めてこの問題についての認識を示した。行政を監視する議会は、町がうその記載をした理由や経緯の解明にどこまで迫ることができるのか──。
決算審査特別委員会の委員長を務める榎光徳議員(町報「やくしま」2021年10月号より)
「それは町も認めている」
榎委員長ら決算審査特別委の8人は11月16日、問題となっている口永良部島の工事現場を視察した。だが、町の担当課の説明に対して、「事実関係が分からなかった」として、今後は工事に関係する文書や写真などを調査して、町議会の12月定例会で報告する方針を示した。
それを受け、榎委員長は屋久島ポストの取材に応じ、町がうその「工事完成日」を記載した点について、「当然、いけないことだと思う。それは町も認めている」と、うその記載を容認しない考えを初めて明らかにした。
鹿児島県は、11月11日に鹿児島県庁を訪ねた日高豊副町長と矢野和好・生活環境課長に対して、「すべての工事が終わってから事業実績報告をするべきだ」との認識を示した。厚労省も屋久島ポストの取材に、「仮に日付を偽った虚偽の報告となると、補助金の返還を求める可能性がある」としている。
これで、国、県、議会特別委トップの3者がそろって、町がうその「工事完成日」を記載したことにダメ出しをしたことになる。
屋久島町議会・決算審査特別委員会が視察した水道工事現場(2021年11月16日、屋久島町の口永良部島、関係者提供)
町長は出席する?しない?
榎委員長は今後の対応について「通常であれば、書類の審査と現地調査で最終的な報告を議会にする」と答えた。特別委として関係者への聴き取り調査を実施するかどうかを尋ねると、榎委員長は「荒木耕治町長が11月19日の町議会全員協議会で報告するので、それを踏まえて、委員会で協議したい」と明言を避けた。
町総務課は屋久島ポストの取材に「19日の全員協議会に町長が出席する予定はなく、担当課が説明する予定だ」と話した。
町と町議会とで情報が錯綜している。
町議会は11月19日に全員協議会、同26日に臨時議会、12月初旬に定例会を開催する予定。