【7月セレクト】不正を不問にする町/屋久島町補助金不正請求事件

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役立たずの監査委員、自ら見逃した不正を見て見ぬふり
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【左】補助金の不正請求について説明する荒木耕治町長(右)と日高豊副町長
【右】屋久島町の朝倉富美雄・代表監査委員

 屋久島町の監査委員がどれほど役に立たないかが露呈した7月でした。

監査委員、住民監査請求を「虚偽報告から1年経過」と却下

 屋久島町が水道工事をめぐる補助金不正請求事件で、国から約1668万円の返還命令を受けた問題で、町監査委員は7月8日に住民監査請求の大半を却下しました。工事が未完成なのに、「すべての工事が完成した」と国に虚偽報告をした町の責任を問う請求でしたが、監査委員は町の幹部や職員に事情を聴くことなく、調査をせずに請求を退けました。

 却下の理由は、虚偽報告などがあった日から1年を経過し、住民監査請求制度の要件を満たさない「不適法」な請求であるというものでした。請求した町民は「当時は虚偽報告があった事実を知りえなかった」としましたが、その訴えを監査委員は認めませんでした。

 しかし、です。そもそも、この虚偽報告などの不正を見逃したのは、ほかの誰でもない監査委員です。自分のミスで見つけられなかった不正を、町民が「ぜひ、監査してください」と求めているのに、法律のなかから監査しなくて済む理由を見つけて、門前払い同然の扱いをしたのです。

虚偽領収書も「監査の対象外」

 2年半以上も続く一連の出張旅費不正問題でも、監査委員は虚偽領収書について「監査の対象外」だとして、一切の調査をしていません。虚偽領収書が発行された経緯について、荒木耕治町長が「私自身が知りたい」と言っているのに、それでも調査をしないのです。

 しかし、補助金不正の虚偽報告と同じく、そもそも虚偽領収書を見逃したのも、ほかの誰でもない監査委員です。

残された手段は住民訴訟のみ

 これほど監査委員が不正を見て見ぬふりをして、まったく役に立たないとなると、町民に残された手段は、住民訴訟だけです。町で続く不正について、その判断を司法の手に委ねるのは情けないことですが、ここまで町に自浄能力がない状況では、やむを得ません。

 7月に報じた補助金不正請求事件の主な記事をお届けします。

●【速報】住民監査請求、大半を監査せず却下 一部棄却 鹿児島県屋久島町・補助金不正請求事件(7月8日)



●町監査委員、返還した補助金の弁済を認めず 鹿児島県屋久島町・補助金不正請求事件
(7月11日)



●【読者の声】意図的に「1年経過」と判断? 補助金不正 住民監査請求
(7月12日) 



●【読者の声 ※補足あり】支出命令、間違った監査委員の判断 補助金不正 住民監査請求
(7月13日)



●【取材後記】監査しない監査委員を監査する/編集委員会

(7月17日)



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  1. 小脇清保

    <法律の中から監査しなくても済む理由を見つけて、門前払い同然の扱いをした>
    監査委員の判断は明らかに間違いである。
    住民は事実を知った時から1年以内であれば監査請求できるようになっている。
    この問題が指摘されたのは、令和3年度の9月議会(議員改選のため8月開催)である。
    「矢野課長、令和2年度で終わってなければならない、口永良部島の水道工事が、いまだ終わってないという、業者間の噂があるが事実はどうか?」とい問うと、矢野課長は「調べてみます」。
    ここが発端である。
    この時点で担当課長はすでに虚偽の回答をしている。
    あとはご存じのごとく。屋久島ポストの取材と追及で明るみ出たのである。
    その後、10月の決算審査特別委員会で不認定となり、議会としてもこの時点が虚偽報告を知った時期である。
    1年が経過しているから、監査請求の時期を失しているなんていう理由は成り立たない。
    議会さえ知らない事実が、一般住民がどのようにして知り得るのか。
    監査委員の常識の無さをあきれるばかりである。
    嘘で逃れようとすれば、次から次に嘘つかねばならず、そのうち辻褄が合わなくなってくるはずである。
    すでに合わなくなってはいるが、、、、、、

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