取材後記

【取材後記】日高豊副町長、370万円の贈答で「町益を確保」は本当なのか? 屋久島町長交際費問題

yakushima-post

屋久島町、国会議員への贈答で「過疎法の地方債8億円」 森山事務所「町長個人からの贈答で名産品をPR
日高豊副町長5
屋久島町長の交際費について町議会で答弁する日高豊副町長(中央)。右は荒木耕治町長(2022年9月13日、同町議会YouTubeチャンネルより)

「町として町益をどう確保するかというために町長の交際費を支出している」

 屋久島町の荒木耕治町長が過去5年間に約370万円分の贈答品を国会議員や鹿児島県知事らに贈っていた問題をめぐり、交際費の支出を決裁している日高豊副町長は913日の町議会一般質問でそう答弁した。さらに、こう述べて、国会議員らに贈答する意義を主張した。

「町の大きな問題解決のためには、必要なことではないかと思う」

 つまり、屋久島町のために国会議員に働いてもらうには、町民の公金から、それ相応の贈答品を贈ることが必要だということである。それでは、屋久島町は国会議員にどれほどの贈答をしているのか。

国会議員への贈答122万円 森山裕衆院議員には高級焼酎140本やイセエビなど

 屋久島ポストが開示請求した交際費の支出記録などによると、20172021年度の5年間で、荒木町長が贈答した国会議員は延べ85人で、支出した金額は1222569円だった。そのなかでも特に多いのが、自民党の森山裕衆院議員(鹿児島4)で、贈答額は少なくとも約50万円。高級焼酎「三岳原酒」の140本をはじめ、イセエビやアサヒガニ、水イカなどを東京・永田町の議員会館にある事務所に贈っていた。

国会議員への贈答t
荒木耕治町長が国会議員に贈っていた焼酎やイセエビ、アサヒガニ


多額の贈答がなければ国会議員は働かないのか?

 日高副町長の答弁を踏まえれば、それだけ多額の贈答をしなくては、国会議員は屋久島町のために働いてくれないということである。

 そして、その贈答でどのような成果があったのか。日高副町長は次のように述べた。

「例えば過疎地域から外れていたとすれば、令和3年度は8億円ほど過疎債を起債している。これが外れたとしたら、私たちの町は財政的に行き詰まったのではないかと、私は率直に思っている」

 要するに、屋久島町は過疎法の地方債が起債できる対象地域から外されそうになったが、国会議員が働きかけたお陰で過疎地域となり、年8億円もの過疎債を起債でき、財政的に救われたということだ。そして、それは日ごろから国会議員に贈答品を贈っている成果であり、「町益」を確保するためには贈答が必要だということである。



【動画】屋久島町長の交際費について町議会で答弁する日高豊副町長(2022年9月13日、同町議会YouTubeチャンネルより)

町と国会議員、贈答の見解に大きな隔たり

 果たして、国会議員は多額の贈答品をもらったから、私たち屋久島町民のために働いてくれているのだろうか。町が開示した交際費の支出記録では、贈答先の国会議員は「個人情報」を理由に氏名が黒塗りされており、誰に贈ったのか特定できない。だが、荒木町長は森山衆院議員に多額の贈答品を贈ったことを取材で認めている。

 そこで森山事務所に取材をすると、こんな答えが返ってきた。

「贈答品は(町長)個人からの贈り物だとの認識だった。ご当地の名産品を県外の方にPRする趣旨で、ご当地の酒などを送って頂いたことがあり、趣旨に従い、県外の方に地元屋久島の名産品を紹介し、地元産品のPRに努めている」

 これでは、日高副町長の議会答弁とはまったく違うではないか。荒木町長からの贈答品について、森山事務所は「個人からの贈り物」であり、「名産品のPR」に使ったという。

New_diet_members'_office_bldgs_2012
国会議員が事務所を構える議員会館。荒木耕治町長はこの議員会館に贈答品を贈っていた(東京・永田町、Wikimedia Commons より)

鹿児島選出の全国会議員はどんな見解なのか?

 この森山事務所の説明を踏まえると、日高副町長が議会で発言した有人国境離島法や過疎法についての「成果」と贈答品は、まったくもって無関係だといえる。つまり、森山衆院議員は贈り物をもらったことで、屋久島町のために働いているわけでないということだ。

 しかし、贈答品の「成果」について、日高副町長だけでなく、荒木町長も多額の地方債が起債できたことで「町に大きなメリットがあった」と主張している。

 森山事務所と屋久島町幹部の説明がここまで違うのであれば、このまま放置することはできない。そうであれば、鹿児島県選出の全国会議員にも認識を聴く必要がありそうだ。

■屋久島町長交際費問題の記事一覧

贈り物で一早く情報キャッチ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

  1. 抜擢した甲斐が無い

    この副町長、大丈夫ですか?
    こんな低レベルの説明で、全ての町民がなるほどと納得すると思っているんでしようか?
    議会はそれで良いとしても、町民は納得しません。
    名実共に過疎地域である屋久島がその指定から外れるはずがありません。
    代わりに、東京の中央区でも指定するつもりかも知れないですね。
    もっと気のきいた答弁をして援護しなければ、町長も困っています。
    抜擢した甲斐が無いと、、、、

  2. 有権者2

    屋久島町のために国会議員に働いてもらうには、公金から贈答品を贈ることが必要だ。
    これすなわち
    賄賂なり

  3. 節約町民

    「有人国境離島法」「過疎法」
    間違ってたら申し訳ありません。
    有人国境離島法は町独自で申請して支援して、もらえるものではないのではありませんか。
    就業支援の目的で大量の申請書類を事業者が揃えて提出し、事業者個人若しくは法人に直接支援してもらえるものでは?
    過疎法は公益競技収益、財政力、人口減少率、高齢者比率、によって算出されます。
    屋久島はもう何十年も外れても、外されそうにもなっていないはず。
    贈り物で維持できたとは信じられない苦しい言い訳にしか聞こえません。

  4. 大丈夫か?屋久島町

    副町長は本気でこんな発言をしているのでしょうか?
    屋久島町が過疎地域から外されそうになったとか?
    そんなことはないと思います。
    仮に外されたとしても、それが適切な判断ではないということを、根拠を持って、国に理解させるのが仕事ではないでしょうか。
    贈り物をした見返りに、有利に働いてもらうと本気で考えて発言されているのであれば、町は日頃から賄賂を用いて、国や県にお願いごとをし、成立させているのでしょうか。
    それはいわゆる「賄賂」です。
    国会議員、国家公務員は一般市民からしたら、税金で高い給与を支給され仕事をしています。
    特に国会議員は、有権者に選挙によって選ばれ、仕事をさせてもらう立場にあります。
    荒木町長も日高副町長も職員らも、そういった常識が全くないのですね。
    今回もまた驚いてしまいました。

  5. 贈り物で一早く情報キャッチ

    「有人国境離島法、過疎法から外される情報は、屋久島にいてもなかなか直接的に得られるものではない」→ 国会議員に高額な贈り物をしたから、得られた情報ということですか?
    「情報をいち早くキャッチしてそれに対してどう対処していくのかというのは、町の大きな問題解決のために必要」→ さらに国会議員に贈り物をして、外されないようにしてもらったということですか?
    国会議員から「外されるかも」と言われ、外されないためには、さらに贈り物をしたということですか?
    その成果は、町長が公金を使って「町長が贈られた結果」とは・・・?
    副町長に任命してもらった町長に対する恩義かもしれませんが、町の公金を使って「町長が贈られた」との表現は、おかしいですよ、副町長。その理由がわかりますか?

  6. ジャイアンとスネ夫

    日高豊副町長の説明は、ジャイアンが「仲間から外すぞ」と言い、スネ夫が「高級なおもちゃを贈るから、外さないで」と贈り、仲間に残してもらったのですね。

  7. 122万円の投資で8億円に!

    日高豊副町長は「例えば過疎地域から外れていたとすれば、令和3年度は8億円ほど過疎債を起債している。これが外れたとしたら、私たちの町は財政的に行き詰まったのではないかと」と言ったという。
    でも、それって、122万円を贈答で投資して8億円にしたってことなる。
    つまりは、日高副副町長は、荒木町長が公金の財テクに長けていると称賛。
    もし8億円がもらえなければ、町がどのように財政的に行き詰まったのか。
    その8億円は何に使ったのか。
    町役場の職員の給料は、全国平均より、びっくりするぐらい高い。人数も多く、役場に行っても、みんな暇そうにしている。
    一方、一町民は高級なイセエビも水イカ、アサヒガニも食べたこともなく、かつかつで暮らしている。高くて「三岳原酒」も飲んだことがない。

  8. コ・ス・パ重視

    122万円の貢ぎ物で
    8億円引っ張れれば
    コ・ス・パ最高ではないか?
    以上のことが、副町長の説明から読み取れる。
    裏ではこのような贈収賄の取り引きが行われているのでしょうか?

  9. 、、、と思います

    副町長
    、、、と思います。
    、、、と思います。では誰も納得しません。
    一般質問は事前に通告がされているはずです。
    貴方の浅い知識で答えるのでなく、もう少し勉強して工夫したらどうですか。
    それでも務まるとは、軽い職責ですね。

  10. 恥ずかしい島です

    不正を正そうとする良識ある議員を敵視してまで、不正を正当化しなければならない苦しい言い訳が痛々しいですね。
    その上、政治能力も知識もない議員達(輩)が町政を担っているのかと思うとゾッとします。
    身内の便宜を図る要員ですから能力は関係ないのでしょうが!
    世界遺産の島のイメージは地に落ちてます。
    恥ずかしい限りです。

  11. 島民

    この日高豊副町長は、何を言っているのでしょうかね。堂々と贈賄の話をしているようですね。
    町議でもあったわけですから、このような人材を選んだ町長含めて、
    屋久島町行政及び町長、副町長の責任は、重大ですね。
    今後、このような方々が町政にかかわること自体、今後の屋久島の将来をつぶすことになりそうです。

  12. 計算違いますよ。122万円で40億です!

    122万円は、5年間の贈答額なので、過疎地域は年8億らしいので、40億ですよ。
    その40億、何に使ったのでしょうか。
    最近まで、学校の遊具も、経費がないと直せなかったです。

関連記事
これらの記事も読まれています
記事URLをコピーしました