なぜ? わざと川崎技研は入札で敗れたのか? 屋久島町新ごみ処理施設

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事前公表の予定価格に15億円超の入札 公取委や町議が疑問視

川崎技研②
屋久島町が公開した新ごみ処理施設の完成イメージ図(町報やくしま2月号より)

 屋久島町の新ごみ処理施設の建設業者を決める入札で、川崎技研(本社・福岡市)が事前公表された予定価格を約15億円上回る金額を提示した問題をめぐり、町内外で疑問の声が上がっている。公共事業の談合などを調査する公正取引委員会は「競争が働いたと言い切れない」と指摘。それを受けて町議会議員は町執行部に対して、川崎技研への聴き取り調査の実施を求めるという。

 なぜ、わざと川崎技研は入札で敗れたのか?

価格競争が一切なく建設業者を決定

 問題の一般競争入札は昨年11月に実施され、川崎技研とテスコ(本社・東京都)2社が参加した。事前公表された予定価格(税抜き)246100万円に対し、川崎技研はそれを約15億円も上回る395000万円で入札。予定価格を超える入札は無効になると知りながら、意図的に高額の入札をして、自ら競争することを放棄した。

 その一方、テスコは244870万円を提示し、価格競争を一切することなく、「不戦勝」の形で建設業者に選ばれた。

無効を承知で入札「いったい、なんのため?」

 予定価格を超える入札は、事後に予定価格が公表される一般競争入札であれば、よくあることだ。だが、今回は予定価格が246100万円と事前に公表され、その金額を1円でも超えると入札が無効になることは、2社とも承知していた。それにもかかわらず、川崎技研が予定価格を約15億円も上回る金額を提示したとなれば、「いったい、なんのために入札に参加したのか?」と疑問がわくのは当然である


公取委「入札業者に事情を聴く必要がある」

 新ごみ処理施設の関連予算が提案される町議会3月定例会を前に、真辺真紀町議が公取委に入札の経緯を説明したところ、官房総務課の担当者は「競争が働いたと言い切れない」と指摘。さらに、担当者は「町は入札業者(川崎技研)に対して、なぜ予定価格を超える入札をしたのか、事情を聴く必要がある」との見解を示したという。

もし川崎技研が不参加なら入札は中止だった

 公取委の指摘を受けて、真辺町議は町執行部に川崎技研への聴き取り調査の実施を求める方針だが、入札に参加した業者側の目的はなんだったのか?

 その意図を探るうえで、一つの手がかりになるのは「屋久島町建設工事の予定価格の事前公表に関する要領」だ。今回のように予定価格を事前公表した場合のルールが定められており、その第6条に次のような規定がある。

<入札者が2人に達しないときは、入札を中止する>

 この条文を踏まえると、もしテスコ1社だけが名乗りを上げていたら、この入札は中止になっていた。そして、そこに川崎技研が参加したことで、無事に入札を実施することができたわけだが、同社には最初から落札する気はなく、わざと競争に敗れた。それも、計画立案に約半年を費やし、屋久島への出張経費などを無駄に浪費までして・・・・・・。

 つまり、川崎技研にメリットは一つもないようにみえる状況のなかで、わざわざ同社は参加して、今回の入札が成立したということである


屋久島町も「予想外」の高額入札

 川崎技研の高額入札は、屋久島町にとっても「予想外」だった。ごみ処理施設を担当する町生活環境課の計屋正人課長は取材に「(予定価格の)枠のなかで(の金額を)期待していた」という。だが、入札後に同社から事情を聴くなどの対応はしなかった。

 果たして、そもそも落札する意思がない業者の参加で頭数がそろい、「屋久島町建設工事の予定価格の事前公表に関する要領」をクリアしたとする入札は認められるのか。

 新ごみ処理施設建設の関連予算が盛り込まれた新年度予算案は、37日に開会する町議会3月定例会に提出される。その予算審議で、真辺町議は川崎技研への聴き取り調査の実施を求める方針で、荒木耕治町長ら町執行部の対応が注目される。

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  1. 何かしら有りそう

    考えられるのは只一つ、入札参加業者が予想に反
    して居なかったと考えられます。
    従って、川崎技研は参加する気も無いのに、入札を成立する為に、参加を依頼されたと考えるのが普通
    だと思います。
    落札した業者からか?町からか‥?分かりませんが
    あり得る事です。

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