町、業者への聴き取り記録「公表しない」と拒否 屋久島町補助金不正請求事件

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町「公表を想定せずに聴いた」
町議「業者を匿名で公表を」 それでも町は拒否

屋久島町議会3月定例会一般質問

一般質問④20230320
 【左】屋久島町が国に提出した虚偽の検査調書【右】屋久島町の荒木耕治町長

 
屋久島町が水道工事で補助金を申請する際に虚偽の「工事完成日」などを報告し、国から補助金の返還命令を受けたのは町幹部の責任だとして、同町の住民が町を相手取り、荒木耕治町長ら幹部3人に約1668万円を賠償請求するように求めた住民訴訟――。

 同町の計屋正人・生活環境課長は町議会3月定例会の一般質問で答弁し、町が実施した工事業者への聴き取り調査の記録について、「公表を想定せずに話を聴いた」として、町議会に報告する考えがないことを明らかにした。町議からは業者を匿名にして公表することを提案されたが、計屋課長は「(公表は)考えていない」と拒否した。

 国への虚偽報告をめぐっては、一部の業者が屋久島ポストの取材に対し、「工事の未完成は担当職員に伝えていた」と証言した一方、町は補助金返還の責任は「工事遅延を招いた業者にある」と主張。それを受け、原告住民は職員と業者への聴取記録を証拠提出するように求めていたが、町は今回の住民訴訟に「関連性がない」などとして拒否している。

荒木町長、業者の聴取結果は再発防止策などでまとめたと主張

 真辺真紀町議は38日の町議会で質問に立ち、問題となった工事を担当した9業者に対して、町が実施した聴き取り調査の結果報告を求めた。

 それに対し荒木耕治町長は、虚偽報告が報道された202111月以降、工事に関わった全9業者と担当職員に聴き取り調査を実施したことを認めたうえで、その結果については、修正した事業実績報告書を国に提出したと答弁。さらに、再発防止策を協議した検討委員会の報告書としてもまとめているとした。

荒木町長答弁20230308
工事業者への聴き取り調査などについて答弁する荒木耕治町長=手前右(2023年3月8日、屋久島町議会、同町議会YouTubeチャンネルより)

実際は業者の証言は一切報告されず

 だが、いずれの報告書にも業者側の証言は一切記載されていないため、真辺町議は「詳細な調査結果を議会に提出してほしい」と求めたが、計屋課長は「内容等について、議会で報告する考えなはない」と答弁。その理由として、業者に聴き取りをする前提として、「調査結果を公表することを想定していない」と説明した。

 その答弁を受け、真辺町議は証言者を匿名にすることを提案し、「業者が特定できない形で報告してほしい」と求めた。だが、計屋課長は「(公表は)考えていない」と短く答え、重ねて議会に報告することを拒んだ。

担当課長答弁20230308
工事業者への聴き取り調査などについて答弁する生活環境課の計屋正人課長=中央(2023年3月8日、屋久島町議会、同町議会YouTubeチャンネルより)

町、工事未完成は「業者の責任」と国に報告

 国への虚偽報告をめぐっては、町は20223月に修正した事業実績報告書を厚生労働省に提出し、「請負業者から遅延の報告が無く、また、離島のため現地確認が随時できなかったことから、完成検査時において初めて工事が完成していないことが判明した」と説明。さらに「請負業者と協議し、年度内に工事が完成することを確認し、完成検査を行った」と報告した。

業者、未完成なのに職員が「無理に完成検査」

 一方、その報告後に屋久島ポストの取材に応じた業者は、「工事が終わっていないことを担当職員に伝えたのに、それでも無理に完成検査をやったのだから、すべては町の責任だ」と反論。虚偽の工事完成日などが記載された事業実績報告書については、「業者は報告書の作成にまったく関わっておらず、町の判断で国に提出して返還命令になったのだから、その責任を業者が負うのはあり得ない」と町の姿勢を批判した。

虚偽文書1
屋久島町が国への報告書に添付した虚偽の工事検査調書。工事が未完成の段階で、「契約図書に基づき良好に施工されている(合格)」と記載していた

被告町「原告に有利な証拠」と提出を拒否

 町と業者の主張が大きく食い違っていることを踏まえ、住民訴訟を提起した原告は被告の町に対し、工事業者および虚偽報告をした担当職員への聴取記録を証拠として提出することを要請。だが、町は今回の住民訴訟には「関連性がない」としたうえで、「原告(の住民)に有利な証拠の提出は、原告が自らの責任でなされるべきである」などと主張し、証拠提出を拒否している。

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  1. 崩壊だあー

    組織ぐるみの隠蔽体質は救いようが無い。
    幹部職員も含め総入れ替えしたい気持ちだ❗
    この状況が続くようでは
    我が町は崩壊だあー

  2. 有権者1

    流石に此処まで来るとなると町長はじめ保守派は、
    町議ら含めて庁舎会議室で対策会議でも開いてるんじゃないのか?
    どこまで行けば『不正を止める』のか?
    真紀、千護さん、応援してます!

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