【詳報】わざと無効入札 理由聴かぬ町を認める町議会 屋久島町新ごみ処理施設建設

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反対議員、事前公表の予定価格 15億円超の入札「疑念が払拭されていない」
賛成議員「すでに業者との契約は全会一致で可決」

屋久島町議会3月定例会 最終日

予算成立②

屋久島町が公開した新ごみ処理施設の完成イメージ図(町報やくしま 2023年2月号より)

 わざと無効な入札をして、価格競争がないまま決まった建設費。町長は入札業者に理由を聴かず、町議会は建設予算をそのまま認めてしまった――

 屋久島町の新ごみ処理施設の建設業者を決める一般競争入札で、落札する意思がない川崎技研(本社・福岡市)が入札への参加を辞退せず、事前公表された予定価格を約15億円上回る無効な入札をしたことが問題になるなか、町議会は324日、同施設の建設費などが盛り込まれた2023年度一般会計予算案を賛成多数で可決した。

 川崎技研が参加した入札について、公共事業の談合などを調査する公正取引委員会が「競争が働いたと言い切れない」と疑問視していることから、一部の町議は予定価格15億円超の入札について「疑念が払拭されていない」などと反対。それに対し、賛成する町議は「すでに工事業者との契約は全会一致で可決されている」などと反論し、賛成11人、反対4人で予算案は可決された。


反対討論「疑念がある課題について審議が不十分」「住民もかなりの疑念」

 町が2023年度に着工する新ごみ処理施設の建設費は244870万円(税抜き)。町議会3月定例会の最終日となった324日、その建設費などが盛り込まれた2023年度一般会計予算案が審議された。

 意図的な無効入札について疑問視する真辺真紀町議は、「予定価格が事前公表されていたにもかかわらず、15億円も高い入札をした当該業者に理由を問い合わせるように求めたが、まだ町は聴いていないため、疑念が残っている」などと主張。さらに渡辺博之町議は「これだけ疑念がある課題について、(予算審議をした産業厚生常任)委員長の報告があまりにも(内容が)何もなく、審議が十分にされていない」、渡辺千護町議は「この入札には住民もかなり疑念を持っていて、その疑念が払拭されていない」として予算案に反対した。

賛成討論「今さら反対するのは辻褄が合わず、議員としておかしい」

 それに対し、予算案に賛成する榎光徳町議は「すでに工事業者との契約については、昨年12月定例会において全会一致で可決されている」などと反論。さらに、岩山鶴美町議は「全会一致で決まった契約について、今さら反対するのは辻褄が合わず、議員としておかしな発言だ」などと批判した。

 賛否の討論を踏まえて採決があり、賛成多数で同施設の建設費などが計上された予算が成立した。

採決結果

新ごみ処理施設の建設費などが盛り込まれた2023年度一般会計予算案に対する各町議の賛否を表示したモニター画面(2023324日、屋久島町議会、議会中継モニター画面を撮影)

価格競争ないまま建設費が決定

 この入札をめぐっては、価格競争がないまま建設費が決まったことが問題となっている。

 昨年11月に実施された総合評価方式の一般競争入札は、2社以上が参加しない場合は中止になることになっていた。そこに、川崎技研とテスコ(本社・東京都)2社が参加。予定価格の246100万円(税抜き)が事前公表されていたにもかかわらず、川崎技研はそれを約15億円上回る395000万円で入札した。予定価格超の入札が無効になることは事前に知らされており、川崎技研は意図的に無効な入札をして、自ら競争を放棄した。

 一方、テスコは予定価格とほぼ同額の244870万円(落札率99.5%)で落札し、価格競争をしないまま建設業者に決まった。

公取委、競争性を疑問視 荒木町長、川崎技研に事情聴かず

 その結果を受け、公共事業の談合などを調査する公正取引委員会に対し、真辺町議が見解を求めたところ、「競争が働いたと言い切れない」「町は入札業者に事情を聴く必要がある」と回答。その後、真辺町議と岩川卓誉町議の2人が町に川崎技研への聴き取り調査の実施を求めたが、荒木耕治町長は324日の3月定例会最終日までに実施しなかった。

 各委員の賛否は以下のとおり(敬称略)

■新ごみ処理施設建設などの予算案に賛成

岩川卓誉

内田正喜

中馬慎一郎

相良健一郎

岩山鶴美

榎光徳

緒方健太

高橋義友

日高好作

岩川俊広

大角利成

■新ごみ処理施設建設などの予算案に反対

小脇淳智郎

真辺真紀

渡辺千護

渡辺博之

■採決に不参加(議長)

石田尾茂樹


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  1. 屋久島がやくざ島になる?

  2. 有権者1

    自然遺産の島、屋久島は
    【不正腐敗の島、屋久島】に変名しました。

  3. 知識を深めなさい

    「全会一致で決まったものを反対するのはおかしい、辻褄が合わない」
    おかしいのは、あなた方です。
    条例も、数年ごとに改正され、加筆されます。
    裁判も、二審、三審とあります。
    一度可決した後に疑義が生じた場合は、再度、審議することが議会の務めではありませんか?
    議会での自分の存在価値を高めようと討論されるのだと思いますが、余りにもおかしな討論に、逆に有権者の失笑を買っています。
    早く気づいて下さい。
    何れにしてもお粗末な議会です。

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