海底清掃問題

【視点】荒木町長の2倍以上!? 主任研究員20日間の報酬 屋久島町・海底清掃事業

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町長 月76万円任研究員 20日で154万円

副町長 月60万円研究員 月額ベース 72万円

教育長 月56万円経理担当職員 12日で66万円
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【上】「主任研究員」らの人件費などが記載された見積書(※金額は税抜き)と屋久島町「ふるさと納税」のロゴ(町ウェブサイトより)【下】海底清掃事業を委託された潜水業者「オーシャナ」のロゴ(同社ウェブサイトより)


 海底清掃事業の計画立案と進行管理のために20日間の労働をして、その報酬は合計で154万円!?

 ふるさと納税の寄付金で屋久島町が2023年に実施した海底清掃事業で、町が直接的な事業経費とは別に、「主任研究員」や「研究員」などの名目で計約340万円の人件費を支出していたことがわかった。それも実際には研究のための活動は一切しておらず、単に事業の計画立案と進行管理などをしていただけだったという。(※事業費の金額は税込み)
人件費➁
見積書に記載された作業ダイバーを除く「人件費」の内訳(黒塗りは町が非開示とした部分、※金額は税抜き)

研究しない「主任研究員」日給77000

 そのなかでも、「主任研究員」の報酬は日給77000円と破格だった。労働したのは20日間で、その総額は154万円というから、一般的な給与水準と比べると極めて高額である。

 ちなみに荒木耕治町長の月給は761000円なので、この「主任研究員」はわずか20日間の労働で、荒木町長の2カ月分以上の報酬を得ていたことになる。

研究しない主任補佐の「研究員」日給33000

 主任研究員の補佐をする「研究員」も日給33000円と好条件だった。労働したのは36日間で、その総額は1188000円。これを月給に換算すると、仮に22日間の労働をしたとすれば726000円にもなる。

 ちなみに岩川茂隆副町長の月給は60万円なので、この「研究員」は何の研究もしない主任研究員の補佐をしただけで、岩川副町長の月給を優に超える報酬を得ていたことになる。

単なる経理業務の「経理担当職員」日給55000

 そして、最も驚くのは「経理担当職員」の日給55000円だ。労働したのは12日間で、その総額は66万円。これを月給に換算すると、仮に22日間の労働をしたとすれば121万円にもなる。

 ちなみに石田尾行徳・教育長の月給は567000円なので、この「経理担当職員」は単なる経理業務を12日間しただけで、石田尾教育長の月給を約10万円も上回る報酬を得ていたことになる。これを月給ベースで比べると、石田尾教育長の2倍以上の高収入となる。

 荒木町長に岩川副町長、そして石田尾教育長。屋久島町を代表するトップ三役の報酬と比べてみると、この海底清掃事業で町が支出した人件費が極めて高額だったことがわかる。
海底清掃
船上から海底清掃に向かうダイバーたち(屋久島町YouTubeチャンネルの動画
「海・山・川の繋がりで豊かな屋久島の自然を守るプロジェクト」より)

町条例、弁護士や医師でも15000円~9万円以内

 特に「主任研究員」については、専門職として研究活動をしていないため、日給77000円、20日間で154万円は「法外な報酬」だったことは明らかだ。

 ちなみに「屋久島町特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例」に目を通してみると、非常勤職員の報酬額で最も高額なのは、「屋久島町いじめ問題専門委員会委員(弁護士、教授等)」「屋久島町いじめ問題調査委員会委員(弁護士、教授等)」の日給9万円以内だった。そして、弁護士などの専門家に委託する「情報公開・個人情報保護審査会会長」「行政不服審査会委員長」が日給18000円、「生活保護手当等嘱託医(内科・精神科)」などが15000円と続いていた。

自治体として許されない高額報酬

 これらの各報酬と比較しても、「主任研究員」「研究員」「経理担当職員」の報酬が異常に高いことがわかる。弁護士や教授、医師などの専門家であっても、町が支出する報酬は日給15000円~9万円以内に決められており、この海底清掃事業で支出した人件費は、地方自治体として支出が許される金額をはるかに超えていると言わざるを得ない。
令和5年度見積書
2023年度の海底清掃事業の支出内訳が記載された見積書(黒塗りは屋久島町が非開示とした部分、モザイクは屋久島ポストが加工)

担当課長ら、業者の「言い値」を丸のみ

 この事業を請け負った潜水業者「オーシャナ(本社・東京都中央区)は、町と業務委託契約を結ぶ際に、見積書を提示して「主任研究員」らの人件費を伝えていた。だが、担当した観光まちづくり課の泊光秀課長(当時)や職員は、この高額な人件費を問題にしなかったばかりか、「主任研究員」と「研究員」の業務内容も確認せず、実際には研究活動をしないことも知らなかった。そして、泊課長らは何も指摘することなく、オーシャナが提示した「言い値」の人件費を丸のみして、約2000万円の総事業費で特命随意契約を結んでしまった。

全国の善意を裏切る法外な人件費

 この海底清掃事業は、「屋久島の自然を守って欲しい」という全国からの善意で集まった寄付金を使って実施された。そして、その浄財を託された屋久島町が業者の言いなりになって、これほど法外な人件費を支払っていたと知らされたら、寄付をした人たちは裏切られた気持ちになるであろう。

 その意味で、この人件費を問題視するこなく、そのまま支払った屋久島町幹部の責任は極めて重い。

 

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  1. 能力無し

    まず、この事業は緊急を要する事業ではないので、特命随意契約を結ぶ必要はなく、職員との癒着を疑いたくなります。
    この常識外れな日給については、当時の担当課の職員は、結果をつまびらかにして報告しなければ、痛くもない腹を探られることになります。
    ダイバーの日給、船のチャーター料、いずれをとっても常識外れの金額です。
    委託業者の言いなりになっているようでは、町職員の能力を疑います。

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