【Key Word】出納閉鎖 屋久島町補助金不正請求事件

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出納閉鎖期間(4月1日~5月31日)の対象は、前年度末までの工事代金など

町、地方自治法に違反する会計処理


朱)キーワード

 屋久島町の水道工事をめぐる補助金不正請求事件で、町が「出納閉鎖」直前に約2300万円の工事代金を業者に前払いしたことが問題になっています。一般の社会生活では聞きなれない用語ですが、出納閉鎖はどんなものなのでしょう。

 市町村などの地方公共団体の会計処理で、その年度の予算で使うお金の出し入れを完結させることを「出納閉鎖」といいます。


新年度の工事完成は出納閉鎖期間の対象外

 行政機関の会計年度は当年4月1日~翌年3月31日までの期間ですが、翌年4月1日~5月31日までの期間が「出納閉鎖(整理)期間」として認められており、その最終日である5月31日の出納閉鎖までに、すべてのお金の出し入れを終えなくてはなりません。そして、その後に決算書を作成し、その年の12月議会で決算を認定するか否かを審議します。

 なお、出納閉鎖期間内に支払うことができるのは、3月31日までに終えた工事の代金などについてです。それゆえ、5月31日が出納閉鎖だからといっても、新年度の4月1日以降に実施した工事の代金などは支払うことはできません。

会計年度
決算の主な流れ(東京都会計管理局ウェブサイトより)

町、予算の繰り越し怠り「工事完成」と虚偽報告

 いま、屋久島町の水道工事をめぐる補助金不正請求で問題になっているのは、新年度の4月1日以降に完成した工事に対して、町が前年度の予算で工事代金を支払ったことです。

 最も工事が遅れていた第5工区は、前年度末の2021年3月31日時点で全工事の約85%が未完成だったため、新年度の4月1日以降に工事完成が持ち越されました。本来であれば、予算の繰り越しを申請しなくてはなりませんが、町はそれを怠り、「すべての工事が終わった」とする虚偽の報告書を国に提出しました。

出納閉鎖直前に2300万円を違法支出

 そして、さらに問題なのは、第5工区の工事が完成したのは2021年9月9日だったにもかかわらず、町は業者に対して、出納閉鎖直前の同年5月28日に約2300万円の工事代金を支払ってしまったことです。つまり、工事が終わっていないのに、工事代金を前払いしたことになります。

 これら一連の支出は、地方自治法に違反する行為です。しかし、町は再発防止策を協議した検討委員会で、この工事代金の前払いについて調査や検証をしていません。

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  1. 田畑隆満

    公文書偽造や公金横領になるように思うのですが、
    町民に、良いことか、悪いことか、の判断を聞いてみる必要がありますね。

  2. 変えなきや変わらない

    執行部は勿論のこと、役場全体の業務が漫然と行われている証だと思います。
    少々、綱紀粛正を図っても修正は無理ですなー
    根本的な改革が必要です。

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