【取材後記】現職町議、ごみポイ捨て町民を批判して自身は廃棄物焼却の本末転倒

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岩山町議、ごみやタバコを捨てる町民に「罰金を科すべき」 自身は賃貸アパートのリフォーム廃材を不法に投棄焼却して略式起訴
取材後記20230723

2019年9月の屋久島町議会の一般質問で、「不法投棄というのは犯罪に当たる」と説明する岩山鶴美町議

 ごみやタバコの吸い殻を捨てる町民を批判して、ごみのポイ捨てにも罰金を科す条例の制定を町長に提案しておきながら、自分自身は大量の廃棄物を焼却して有罪になる。そんな町議会議員の存在を認め、公費から議員報酬を支払いたいと思う町民が、果たしているだろうか。

 岩山鶴美町議(66)が廃棄物処理法違反の罪で略式起訴され、罰金が科されることになった。自身が経営する賃貸アパートのリフォーム工事で出た廃材を投棄し焼却したというから、かなり悪質な違法行為である。そして驚きなのは、その不法な投棄と焼却をする1年前にあった2019年9月の町議会一般質問で、岩山町議が荒木耕治町長に対して、ごみのポイ捨てにも罰金を科す条例の制定を求めていたということだ。

投棄焼却現場
【左】岩山鶴美町議が投棄した廃棄物(2020年9月14日、目撃町民提供)【右】破棄物が焼却された現場(2021年1月5日、同)

 そこで、岩山町議の一般質問を振り返り、一つひとつの発言を細かく読んでみたい。

    *

<屋久島町のごみのポイ捨てや不法投棄の現状はどうなのかという中で、一番目に、ごみのポイ捨てや不法投棄による環境汚染や町の景観の破壊を抑止し、ごみゼロのまちづくりにするために、屋久島町独自の条例をつくるつもりはないですか>

 世界自然遺産の屋久島を「ごみゼロのまち」にして、その美しさを守りたいという岩山町議の思いが伝わる、なかなかいい導入である。その思いを強固にするためにも、「屋久島町独自の条例」を制定したいということで、町議会議員としての意気ごみを強く感じる。

 

<ある日、住民の方から、不法投棄が多いことを知っているかと言われて、なぜ人の土地に投げ込まれたごみを役場は処分してくれないのか。おかしいじゃないかって、何の仕事をしているんだって、すごいお叱りを受けました>

 日ごろから、岩山町議が町民の声に耳を傾けていることがわかる発言だ。「不法投棄が多いことを知っているか」と町民に言われ、町議会議員としてハッと気づき、困っている町民に寄り沿う姿勢がとてもよく伝わってくる。

 

<私も勉強不足ということもあって、「わかりました。調べてきますね」と言って、担当課を初め警察、保健所の話を聞いて、現場にも行ってみたりしました>

 不法投棄の問題を訴える町民の声に応えて、自分から現場に行って勉強する姿勢もすばらしい。町の生活環境課だけでなく、不法投棄を取り締まる警察や保健所にまで足を運び、とても熱心な議員活動だ。

 

<そもそも、不法投棄というのは犯罪に当たるんですね。法律で禁止されていて、決して許されない行為のはずなんです>

 不法投棄が犯罪になるということを知らない町民のために、町議会議員として、あらためて注意喚起をしたのであろう。違法行為であり、「決して許されない行為」だと強調することで、町民が誤って不法投棄をしないようにしたいという岩山町議の真摯な思いが伝わってくる。

 

5年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科せられる>

 不法投棄がそれほど重い犯罪であると知らない町民のために、詳細な罰則を伝えたのであろう。町民が知らずに不法投棄をしてしまい、「5年以下の懲役」や「1000万円以下の罰金」にならぬよう、町議会議員として注意を促している。

 

<警察署によると、警察というのは民事不介入ということもあり、動けないこともあるということで、それでも最近、数件、すごいたちの悪い不法投棄があって、どこの集落とは言いませんけれども、罰金を科せられて検挙したということでした>

 丁寧に警察にまで足を運び、不法投棄の実例を聞いている。「最近、数件、すごいたちの悪い不法投棄」があり、実際に罰金を科せられたケースがあったという。そして、「どこの集落とは言いませんけれど」と言って、岩山町議は「すべて調べ上げている」ということをアピールして、暗に不法投棄があった「集落」を批判している。

 

<ああ、やっぱり多いんだなというか、それだけのことをする人いるんだなって、すごい残念でした>

 相当にがっかりしたのであろう。「それだけのこと」をする町民に対して、岩山町議の深い落胆を感じる発言である。

 

<私はきょう来るときもですけども、ペットボトル、空き缶、紙くず、道路に落ちていました。数日前は、車を運転していたら、私の前の車がナンバー控えていますけど、タバコの灰を窓の外にぽいぽいってしましたね>

 実に細かい観察力だ。議会に来る道中でも、道路に捨てられたごみを丹念に見つけて、具体的に報告している。さらには、車の中からタバコの灰を外に「ぽいぽい」とした人も見つけて、車のナンバーまで書き留めたという。いずれは、警察にでも通報するもりなのだろう。

 

<あれ見たときは町長、もう何か、悲しさを通り抜けて、わナンバーじゃないですよ。地元の人の車ですよ。もうふざけないでよという。火のついたタバコもぽいってされた経験もあります>

 レンタカーではなく、地元の車だということを強調して、屋久島町民のマナーの悪さに「もうふざけないでよ」と落胆している。火のついたタバコも捨てられていたというから、岩山町議がかなり憤っていることが伝わってくる。

 

<屋久島町でごみポイ捨てをすると罰金が科されるんだよというような、例えばつくったとします。そうすると、子どもたちにもそういうのが周知されて、あっ、やっちゃいけないということが、罰金を払わんといかんというような、何と言うのかな。やり方の心の持ちようなんですけれども>

 マナーの悪い屋久島町民がたくさんいるということで、岩山町議は罰金が科される条例を作ることを提案している。そうすれば、いまは平気でごみを捨てている子どもたちも、罰金を取られることを心配して、ごみを捨てなくなるということだ。

 

<親が捨てなければ、多分、子どもも捨ててないんじゃないかと思うんですが、中にはやっぱり、子どもたちの中にも、ツツジの中に投げ込んだりする子どもたちもいたりします>

 マナーの悪い親の影響で、それを子どもたちがマネをして、ツツジの植え込みにごみを捨てているので、罰金を科す条例で止めさせたいということだ。

 

<たばこ1本でも許さない、ごみのポイ捨てを許さない、きれいな町をつくっていきましょうということで、徹底していくやり方を考えてもらいたいと思います。世界に通じるきれいな屋久島を、大人も子どもも目指していきましょうということで、どうですか町長>

 きれいな屋久島にしたいという、岩山町議の強い思いを荒木町長に伝えている。そして、世界に誇れる美しい世界自然遺産の島にしたいと願いを強く感じる結びだった。

    *

 ところが、この一般質問をした岩山町議が不法な投棄と焼却をして、廃棄物処理法違反の罪で略式起訴されたという。この世の中に、そんなことがあるのかと耳を疑いたくなるが、残念なことに事実である。

 そして、最も残念で憤りを感じるのは、岩山町議が屋久島町民のマナーが悪いと批判していることだ。屋久島の子どもたちは、ペットボトルやごみをツツジの植え込みの中に捨て、屋久島の大人たちは、タバコを車から平気で捨てており、「もうふざけないでよ」と岩山町議は呆れている。

 しかし、それをはるかに上回る悪質な違法行為をしていたのは、ほかの誰でもない、岩山町議自身である。そんな現職町議に私たち町民が批判される覚えはなく、一般質問の批判をそのまま岩山町議に返したい。そして、すみやかに屋久島町議会から去っていただきたい。

●【動画】で検証 岩山鶴美町議の議会発言 犯罪性を認識

「不法投棄は犯罪に当たる」「世界に通じるきれいな屋久島を」… その1年後に廃棄し焼却
2022年3月10日配信



【動画】2019年9月の屋久島町議会の一般質問で、ごみのポイ捨てや不法投棄に罰金を科す条例制定の提案をした岩山鶴美町議



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  1. 安房よかにせ

     7月22日付の屋久島ポスト(以下、ポストという)の記事で、岩山町議は、ポストからの電話・メールには答えずに、同日午後3時すぎに「廃棄物処理法違反については、私のところには何の連絡もないのでコメントできない」というメールを送信してきたとの記述があります。
     一方(いっぽう)ポストは、「この事件を告発した町民によると、7月21日午後に鹿児島地検から電話連絡があり、岩山町議を廃棄物処理法違反の罪で略式起訴したと報告があった」と報じています。
     果たして、岩山町議の言っていることは、本当なのでしょうか?
     それでは、略式起訴までの流れを簡単に書いてみます。(弁護士事務所ウェブサイトからの引用です)
    事件を担当する検察官が略式起訴手続き相当であると判断した場合には、検察官は被疑者に対して略式起訴の手続きについて説明します。

    被疑者が略式起訴に同意すると、同意したことを証明するため同意書に署名・捺印をします。

    担当の検察官は略式起訴をしてよいか、上司の決裁を仰ぎます。決裁が下りると、検察官は簡易裁判所に略式起訴の請求をします。

    略式起訴を認めるかどうかは、裁判所が判断します。略式起訴の手続きで科すことのできる刑罰は、100万円以下の罰金または科料に限られます。
    それ以上の刑罰が相当であると判断した場合には、略式起訴不相当と判断し、正式な裁判を開くことを決めます。

    略式命令が相当であると裁判所が判断した場合には、略式命令が下されます。

    略式命令には、罰金額と納付期限が記載されています。
     以上のことからも分かるように、岩山町議は検察官からの説明を受け、同意書に署名・捺印をしたからこそ、鹿児島地検が刑事告発者に電話連絡をしてきたはずです。
     岩山町議は、四の五の言わないで、素直に屋久島ポストの取材に応じるべきです。

  2. 私、出直します

    安房よかにせさん
    いつも的確なコメントで学ぶ事ばかりです。
    此れくらい平然としていなければ、二枚舌の発言は出来ません。
    他の人のコメントに辞職すべきだとか有りますが
    世間が静かになる事を待って、何事もなかったようにまた活躍?始める事でしょう。
    しかし我が町には、恥知らずが多過ぎます。

  3. 有権者1

    蛙の面に小便ですよ。
    羞恥心も何もない御仁ですから期待など無駄無駄。

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