安房校区の区長会、町長に陳情「安房大ホールを改修し継続利用を」 宮之浦・多目的交流センター整備事業

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「南部地域の町民が継続して利用できる対策」求める

廃止の場合は「多目的交流センターは町役場周辺に建設を」

安房総合センター

老朽化で大ホールが閉鎖されている屋久島町総合センター(屋久島町安房地区)

「安房総合センターのホールを改修し、南部地域の町民が継続して利用できる対策を取っていただくことを強く求めます」

 屋久島東部の安房地区にある屋久島町総合センターの大ホールについて、安房校区の区長会は723日、屋久島町の荒木耕治町長に対し、今後も大ホールを継続して利用できるように整備することを求める陳情書を提出した。

 町は大ホールを廃止する方針だが、同区長会は「南部地域の重要な文化交流の拠点」だとして、改修整備をするように要望。もし廃止して、文化施設を島北部の宮之浦地区に建設予定の多目的交流センターに一本化する場合は、建設場所を町役場がある小瀬田地区に変更することを求めた。

 総合センターの大ホールをめぐって荒木町長は、6月にあった町議会一般質問で、「現状のようなホールとして使うことは、いまのところは考えていない」と答弁。ホール機能を備えた文化施設については、2026年に宮之浦で着工予定の多目的交流センターに一本化する方針を示している。

永久保、船行、松峯、安房、春牧、平野の各区長が陳情

 陳情書は、永久保、船行、松峯、安房、春牧、平野、各区の区長6人が連名で作成し、代表者が町役場の町長室を訪ね、荒木町長に直接手渡した。

南部地域、200300人規模の会場確保が困難に

 まず区長6人は陳情書で、旧上屋久町と旧屋久町の合併によって、「施設の統廃合を進めていくことは必要」との認識を示したうえで、安房大ホールの廃止は「本町の帯状に集落が点在する地形や南部地域の会場不足の実情を認識していない」と指摘。現在、老朽化で大ホールが利用できないことから、「南部地域では、各種団体等の200人規模の会議において、会場確保が難しく安房地区公民館の取り合いとなっている」との現状を伝えた。

 それを踏まえ、「ホールの改修は、多額の財源がともなうものではない」と主張。さらに、南部地域での200300人規模の会合や催事には必要不可欠な施設だとして、早期の整備を求めた。

一本化の場合は「全町民が平等かつ公平に利用できる」小瀬田にホールを

 その一方、荒木町長が方針を示したとおり、安房大ホールを廃止するのであれば、これから建設する多目的交流センターについては、宮之浦ではなく町役場がある小瀬田地区に建設して、「全町民が平等かつ公平に利用できる」ようにすることを要望した。

 さらに陳情書の最後では、区長6人や同校区の住民、屋久島町文化協会などの関係者と、荒木町長ら町幹部との話し合いの場を、8月末までに設けることを求めた。

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