安房大ホール、一転して改修・継続利用の方針 宮之浦・多目的交流センター整備事業
荒木町長「閉めることは考えていない」「使える方向で改修する」
安房校区区長会と町幹部の意見交換会
屋久島町総合センター大ホールの存続をめぐる意見交換会で、住民と向かい合う荒木耕治町長ら町幹部(2024年9月26日夜、屋久島町安房の安房公民館)
屋久島東部の安房地区にある屋久島町総合センター大ホールの存続をめぐり、安房校区の区長会と町幹部らによる意見交換会が9月26日夜、安房公民館で開かれた。これまで町は安房大ホールを廃止する計画だったが、荒木耕治町長は「使える方向で(改修を)やりたい」と述べ、一転して継続利用する方針を明らかにした。
老朽化で大ホールが閉鎖されている屋久島町総合センター(屋久島町安房地区)
意見交換会は安房校区の区長会が町に開催を呼びかけ、南部地域の住民ら約50人が参加。町側からは荒木町長や岩川茂隆副町長ら幹部7人が出席し、老朽化が進む安房大ホールの現況や今後の整備方針などについて説明した。
住民、ホール一本化なら「全住民が平等に利用できる施設を」
最初に発言した住民は、島北部の宮之浦地区に建設する多目的交流センターに文化ホールを一本化する町の計画に対し、「安房総合センターのホールも改修して、南部の住民が今までどおりに利用できるようにしてほしい」と要望。もし、文化ホールを一本化するのであれば、「町の中心である町役場がある所(小瀬田地区)に多目的交流センターを建設して、屋久島の全住民が平等に利用できる施設にするべきだ」と訴えた。
改修に1~2億円、荒木町長「やれるところから改修する」
それに対し荒木町長は、まず初めに「これ(安房大ホール)を閉めることは考えていない」と発言。そのうえで、ホールの改修に1~2億円の予算が必要になることを踏まえ、「イスをそのまま使ったり、緞帳を簡易な幕にしたりして、やれるところから改修し、使える方向でやりたい」と述べた。
6月議会では「ホールとして使うことは考えていない」
これまで町は、安房大ホールを廃止して、文化ホールを宮之浦地区の建設する多目的交流センターに一本化する方針だった。6月の町議会一般質問で、荒木町長は「(旧2町が)合併するということは、基本的には二つのものを一つにして、経費を削減するのが大儀だ」と説明。文化ホールが一本化されることで、遠方の住民が利用しづらくなる点については、「(屋久島は)丸い島なので、大なり小なりのことはある」として、安房の総合センターを「現状のようなホールとして使うことは、いまのところは考えていない」と答弁していた。
安房大ホールの廃止などについて答弁する荒木耕治町長(2024年6月11日、屋久島町議会YouTubeチャンネルより)
住民「必要最小限の改修を」「防災備蓄倉庫として利用すべき」
この日の意見公開会では、複数の住民が声を上げ、南部地域ではダンスサークルの増加でホールを利用する機会が増えているとして、「必要最小限の改修でいいので、安房のホールを利用させてほしい」といった要望が出された。一方、少子化で人口が減り続けるなかで、需要が少なくなる安房大ホールに予算を使うよりも、「防災備蓄倉庫として利用する方がいい」という意見もあった。
荒木町長、またも前言を翻す!
これまでも何回となく書いてきましたが、数か月前の6月定例議会では、安房の総合センターを「現状のようなホールとして使うことは、今のところは考えていない」と答弁しておきながら、その舌の根の乾かぬ数日前の安房校区の区長会と町幹部らによる意見交換会の席では「安房大ホールを閉めることは考えていない」と発言したという。
この発言のブレ。恥ずかしげもなく、よく言えるものです。政治家の言葉としては、あまりにも軽すぎると言わざるを得ません。
この御仁の国語辞典には、「熟慮」という言葉は掲載されていないのでしょうか…?