石田尾議長が「議会取材の自由」を認める案を除外、一転、議運に提案が見送りに 屋久島町議会取材拒否問題

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「日本新聞協会などの加盟社に限定」に固執

フリーランスと独立メディアの「排除の姿勢」、鮮明に
石田尾茂樹議長20220308
 「開かれた議会」を掲げる鹿児島県屋久島町議会は、取材の自由を認めるのか、認めないのか──。フリーランスのジャーナリストや独立メディアの議場取材を拒否し続ける石田尾茂樹議長が「排除の姿勢」を鮮明にした。221日の議会運営委員会(議運)。その協議の場に、議場での撮影や録音といった「取材の自由」を認める案を文書で提案する議運側の動きに対し、石田尾議長が反対して提案が見送られたことが、複数の議会関係者への取材でわかった。議運には、石田尾議長の意向に沿って、フリーランスのジャーナリストや独立メディアを締め出す「日本新聞協会などの加盟社に限定」する案のみが提案された。


議長の意向で急きょ「自由」案が取り下げに

 議運は議事の進行や日程、会議規則などについて協議し、議会運営を円滑に進めるために設置。屋久島町議会では、議長と副議長を除く町議14人から7人が選出されている。

 複数の議会関係者によると、議運には当初、議場での撮影と録音について「自由にする」案と「日本新聞協会などの加盟社に限定」する案が用意された。この2案をたたき台として協議する予定だった。

 ところが、石田尾議長が「自由」とする案を議運に正式に提案することに反対する意見を主張。議運の日高好作委員長が受け入れ、その案を議運に提案することが急きょ見送られることになった。

 こうした取り扱いについて、議運に所属する各委員には事前に相談はなく、石田尾議長が自身の意見を押し通したという。

町議「議会動画をネット配信するのに制限する必要があるのか」

 しかし、議運の実際の協議では、委員から「議会動画をネット配信するのに制限する必要があるのか」「一般町民も含めて自由に撮影や録音をしてもいいのではないか」といった意見が出され、石田尾議長の意向に沿った形に至らず、結論は持ち越されることになったという。

 石田尾議長がフリーランスのジャーナリストや独立メディアを排除する姿勢に固執していることについて、複数の町議からは「憲法21条が保障する知る権利を尊重すべき」「いまの時代にあった広く開かれた議会にしたい」などと石田尾議長の姿勢を批判する声が出ている。

議会取材禁止1

取材禁止を通告した石田尾茂樹議長(左)に抗議する「屋久島ポスト」の鹿島幹男代表(手前) (2021年11月26日、屋久島町役場)


 同町議会がフリーランスのジャーナリストや独立メディアの取材を拒否している問題は、屋久島ポストが2021年11月、「プレスの自由(Press
Freedom)
を侵害している」と抗議したことがきかっけで問題化した。一貫して屋久島ポストでの議場取材を拒否する石田尾議長の対応に関して、屋久島ポストは抗議するとともに、毎年「世界プレスの自由デー」を開催する国連のユネスコと、米仏の国際ジャーナリストNGO(「国境なき記者団」「ジャーナリスト保護委員会」)にも正式に報告している。


【動画】屋久島町議会3月定例会の開会前に「屋久島ポスト」の取材禁止を通告する石田尾茂樹議長(2022年3月8日)

石田尾議長は「排除する意図はない」

 石田尾議長は38日、同町議会3月定例会の開会を前に、これまでと同様に屋久島ポストの取材を認めないことを議長席から通告。「本来なら3月議会で傍聴規則の取り扱いを変えます、という返事をしていましたが、議会運営委員会で(傍聴規則の変更は)6月議会にということになったので、ご遠慮願いたい」と述べた。

 一方、石田尾議長は「日本新聞協会などの加盟社に限定」する案のみを議運で提案する意向を示した事実を認めたうえで、「フリー記者を排除する意図はない」と話している。

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  1. 安房よかにせ

    No.1
    一言コメントします。
    〇<議運には当初、議場での撮影と録音について「自由にする」案と「日本新聞協会などの加盟社に限定」する案が用意された。この2案をたたき台として協議する予定だった。
    ところが、石田尾議長が「自由」とする案を議運に正式に提案することに反対する意見を主張。議運の日高好作委員長が受け入れ、その案を議運に提案することが急きょ見送られることになった。>
    議会議長って、そんなに偉いのですかね…?
    これまでも何回となく書いてきましたが、あなた方を屋久島町議会議員として選んだのは町長ではありません。屋久島町の有権者です。
    くれぐれも議員の皆さんは、私たち有権者の代表であることを忘れないで、議員活動に精励してください。
    ところで今回の件は、開かれた議会を標榜する屋久島町議会にとって、とても重要な案件です。
    条例と違って規則は町議会としての議決は必要ありませんので、議会運営委員会で決議されたものが新しい「屋久島町議会傍聴規則」になるはずです。
    日高好作町議には、議会運営委員会委員長としての責任の重さを認識してもらい、これからの審議のかじ取りをお願いしたいものです。
                                  No.2へ続く

  2. 安房よかにせ

    No.2
    〇<一方、石田尾議長は「日本新聞協会などの加盟社に限定」する案のみを議運で提案する意向を示した事実を認めたうえで、「フリー記者を排除する意図はない」と話している。>
    石田尾議長は、このことについて一体どうしたいと思っているのでしょうか?
    私には、言っていることは明らかに論理的に矛盾していると思えるのですが…。
    それと、昨今の「報道機関」も困ったものです。テレビだと視聴率優先、スポーツ新聞・週刊誌などは、まさに売れてなんぼの価値観。
    真実を伝えるよりも読者の興味を引くための刺激的なものや不安感を煽る記事に重きが置かれているように思えてなりません。
    最後に、地元の報道しない「報道機関」には、「屋久島ポスト」さんが書いているような屋久島で起きていることを、もっと記事にしてもらいたいものです。

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